本日(10月4日)から秋の臨時国会がスタートしました。戦後の1947年の特別国会から数えて200回目の会期になります。第200回という区切りのよい数字だから特別ということはなく、いつもの通り全力で臨みます。

 これまで野党がバラバラだから、安倍一強政治に歯止めがかけられない、との批判がありました。この臨時国会からは、野党各党が力合わせして、大きな構えをつくりました。衆議院では120名の野党第一会派です。第二次安倍政権以降、最大野党で100名を上回ることはありませんでした。2016年に民主党と維新の党が合併して誕生した民進党は95名でした。120名という勢力は、2009年の政権交代前の民主党の113名、2012年の政権交代名の自民党の119名を上回ります。ようやく安倍政権に対峙できる本格的な野党会派ができました。

 本会議前の代議士会では部屋が狭く感じるほどの盛況ぶりでした。これまで、立憲民主党・無所属フォーラムの代議士会では、1回生議員らしく前のめりでということで最前列に座るようにしていたのですが、引き続き最前列に陣取っていたところ、テレビのニュースに映っていたようです。
 




 さて、肝心の議論ですが、開会式の後の衆議院本会議では、安倍総理の所信表明演説がありました。聞いていて、ホントかなと思うところが多々ありました。いくつか取上げます。
 
○ 戦後の第1回国会について「この議場に集った先人たちのまなざしは、ただ未来にのみ向けられていた。」
→未来は過去の延長にあります。過去に目を背けて、未来にのみ見るということはなかろうと思います。当時は、対米戦争という無謀な意思決定とその後の国民に対する大きな負担に対する反省があったと想像します。良いことも悪いことも歴史と経験から学ぶ姿勢はいつの時代にも必要なことです。
 
○ 教育無償化について「小学校、中学校9年間の普通教育無償化以来、70年ぶりの大改革です。」
→2010年の高校授業料無償化以来の改革なので、9年ぶりですね。民主党政権の実績には目を背けるのでしょうか。それもそのはず、このとき自民党は教育無償化に反対でしたから。しかし、高校授業料無償化により経済的理由による高校中退者は半減しました。「子どもたちの誰もが、家庭の経済状況にかかわらず、自らの夢に向かって頑張ることができる」ようになったのです。この政策は自民党の安倍政権でも継続されています。かつて高校授業料無償化に反対したことを反省してもらいたいです。
 
○ 「国難とも呼ぶべき少子化に真正面から立ち向かってまいります。」
→2009年の民主党政権が提案した子ども手当は、私たち団塊ジュニア世代がもう一人、子どもを産むかどうかの境目でした。2人目、3人目、4人目となると子育てにかかる経済的負担が小さくありません。それぞれの子どもに十分な教育を与えられないのではないかと思い、もう一人を諦めてしまう話はよく聞くところです。最後のチャンスでした。もう団塊ジュニアは40歳台半ばになり、子どもを産める年齢は過ぎてしまいました。今更、国難と言っても手遅れです。反省してもらいたいです。
 
○ 「みんなちがってみんないい」「画一的な教育システムの在り方を、根本から見直していく必要があります。多様性を認め合い、全ての人がその個性をいかすことができる。」
→道徳の教科化で思想教育を強化しているのは安倍政権です。国会でも政府与党による予算委員会の審議拒否など反対意見を封じ込めは酷いものです。これらの批判をはぐらかすために、このようなことを言っているのでしょうか。
 
○ 「全ての世代が安心できる社会保障制度を、大胆に構想してまいります。」
→あれれ、年金制度は100年安心だったのでは?やっぱり100年安心ではないから、大胆に構想する必要があるということですね。それもそのはず、8月27日に公表された年金の財政検証の結果はボロボロでした。本来ならば今年の5月か6月には公表されるべきものでしたが、参院選後の公表になったのは余りにも酷いからと参院選のときにも言われておりましたが、公表されてやっぱりそうでした。
 
○ 「強力にコーポレートガバナンス改革を進めた」
→原子力発電にまつわる関西電力の金銭授受問題には触れませんでした。エネルギー問題にも関連する重大な問題です。コーポレートガバナンス改革は全く不十分ですし、この演説からは政権の本気度が疑われます。
 
○ 「各地で発生が続く豚コレラについて、ワクチン接種をはじめ、あらゆる対策を総動員して、一刻も早い終息に努めます。」
→国会審議ではワクチン接種を早期に実施すべき、との提案がありましたが、それを無視した結果、豚コレラがこれほどまでに拡散してしまいました。政府の初動の誤りが招いた結果と言わざるをえません。今更ではありますが、早急にワクチン接種を進めて下さい。ところで、ワクチンは足りるのでしょうか?
 
○ 「日米双方にウィン・ウィンとなる結論を得ることができました。」
→日本側は農業分野で譲って、自動車や鉄鋼では何も得ることができませんでした。アメリカにとってウィンであって、日本にとってはロスです。この点は、委員会でしっかりと審議します。
 
他にも色々とツッコミどころ満載の所信表明演説でした。委員会審議などで議論して、「この道」ではない我が国の進むべき方向を示していきます。