北方領土のビザなし交流に参加していた維新の会の丸山穂高衆議院議員は、11日(土)夜に国後島の「友好の家」で訪問団の団長などに対して「戦争で島を取り戻すことには賛成か反対か」「戦争しないとどうしようもなくないか」などと発言した、と報道されています。テレビのニュース報道では、丸山議員の音声が報じられており、本人も認めているようです。国益を大きく損ねる、とんでもない問題発言です。

 

 そもそも、戦後の国際法と国際秩序において、武力による国境線の変更は認めない、というのが大原則です。北方領土が我が国固有の領土と主張する根拠の一つに、1945年8月のポツダム宣言受諾後にソビエト連邦が北方領土に武力侵入してきたことがあげられます。すなわち、戦後において武力によって国境線を変更したことは認められない、だから北方領土は日本の領土だ、ということです。

 そこを、戦争で領土を取り返せ、という維新の会の丸山議員の発言は、我が国の主張の根拠を破壊するものであり、大問題です。

 

 また、我が国は、憲法9条で、武力による威嚇または武力の行使は国際紛争を解決する手段として永久にこれを放棄しています。そして、我々国会議員は、憲法99条で憲法尊重擁護義務が課せられています。維新の会の丸山議員の発言は、憲法違反ということになり、大問題です。そもそも、憲法は、我々国会議員が選出される根拠ですので、その根拠を自ら破壊するのであれば国会議員としての資格はないことになります。

 

 河野外務大臣は、北方領土問題の解決に向けた交渉はなるべく波静かな状況でやりたい、このような発言行動は決してプラスにならない、と述べました。今まさに、交渉中であるときでの丸山議員の発言ですので、タイミングとしても最悪です。

 ロシア側は、必ずや交渉材料に持ち出すことでしょう。そして、その分、我が国の主張が後退することになります。