あおり運転と危険運転致死傷罪

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 本日、東名高速道路でのあおり運転事故死事件の判決がでました。この事件は、東名高速道路で、被害者の車に対してあおり運転をやった挙げ句、その被害者の車の前方に4度も割り込みをして、追い越し車線に被害者の車を停車させました。そして、トラックの追突を招き、被害者の車に乗車していた一家のうち、父母の2名の事故死を招いたというものです。裁判では、事故発生時点において車が停車していたため「運転」ではないことから、危険運転致死傷罪が適用されるのか、が争点になりました。

 テレビのコメンテーターの中には、危険運転どころか、高速道路の追い越し車線に被害者の車を停車させたなら、追突事故を招いて死亡事故につながることは容易に想像でき、また死亡事故を招いても仕方がないとしての犯行と考えれば、未必の故意として殺人罪に問えるのではないかとの意見がありました。市民感情としてはそのようにも思います。しかし、判決は、停止した後については危険運転致死傷罪に問えないとしつつ、直前のあおりと割り込みなどの運転行為が死亡事故につながったとして危険運転致死傷罪にあたる、とのことでした。

 一方で、市民感覚として、高速道路(路肩を除く)で停車すれば重大事故につながることは容易に想像できます。高速道路で渋滞でもないのに停車する/させる行為は危険行為です。すなわち、高速道路での停車を処罰する法律がない、立法上の不備だ、との指摘がありました。私自身もそのように思います。立法府に席をもつものとして、立法措置にむけて検討を進めます。