本日(12月5日)、水道法改正案が衆議院厚生労働委員会で審議を一切せずに委員長の職権で採決されました(いわゆる強行採決)。



    水道法改正案では、これまで地方自治体が事業主体として市民に対して給水の責任を追ってきましたが、今回の改正案ではコンセッション方式を導入することができます。

 水道は、水を売って料金収入を得るという事業ですから、民業でもできるように思われるかもしれません。実際、30年前からそのような考えが世界に広まって、世界各地の水道事業が自治体から民間業者に売り渡されました。その結果は、水質劣化や水道料金の高騰でした。このような結果に市民が怒って、再公営化された自治体が少なくありません。例えば、フランス・パリ市では水道料金が3倍以上に跳ね上がり、コンセッションは打ち切られました。また、ドイツ・ベルリン市や、アメリカ・インディアナポリス市では、コンセッション方式を導入したものの、サービス低下から再公営化しました。が、再公営化のときの買い戻し金として、数十億円から100億円超の金額がかかっています。

 しかも、今回の法改正では、災害復旧の最終的な責任は自治体が引き続き負うことになります。これでは、民間事業者はリスクは自治体に押しつけたまま、利益だけを貪ることができてしまいます。

 

 ここにきて、マスコミ報道でもさまざまな問題点が指摘されているのですから、政府与党は正々堂々と審議に応じるべきでした。そして、我々が問題だと指摘する点について、問題ナシと正々堂々と答弁すればよかったのです。しかし、数々の問題を隠蔽するがごとく、政府与党が審議を拒否し、審議をしないまま採決してしまいました。

 今後は、地方自治体に判断が委ねられることになります。住民にとって不利になるようなコンセッション方式を採用しないことを各地方自治体におすすめします。