総務省は、過度な返礼品で寄付を集める自治体をふるさと納税制度の対象から外す方針を示したことに波紋が広がっているようです。ふるさと納税を集めようとすれば、返礼品の手厚さが競争となることは、経済原理として当然のことです。過度な返礼品と過度とは言えない返礼品の判断基準が示されていない以上(納税額の3割という目安はありますが)、また、過度な返礼品を用意しても明確な罰則を科した例がない以上、自治体間で切磋琢磨となるのは当然です。

 返礼品について、地元の産品でなければならない、という縛りもあるようです。しかし、全ての自治体に地元産品があるワケではなく、さらにふるさと納税のキラーコンテンツといわれる、和牛、カニ、米がある自治体は一部に限られます。私の地元の伊丹市、宝塚市、川西市はベットタウンですから、そのようなキラーコンテンツはほとんどありません。一方で、子育て支援や教育、介護など住民サービスは充実させていかなければなりません。住民がキラーコンテンツのある自治体に納税してしまうと、本来、必要な行政サービスが提供できなくなります。子育て支援が滞れば、少子化に歯止めをかけることはできません。

 

 そもそも、ふるさと納税も納税の一種のようなモノです。納税して、どうして商品をもらえるのか?制度として根本が間違っています。納税の対価は行政サービスです。返礼品であってはなりません。納税された税金が返礼品の購入と送料に使われていて、それがまっとうな税金の使い方なのでしょうか。

 また、地元産品の振興に繋がるという意見がありますが、それを税金で購入するのは、まっとうな振興ではありません。まっとうな産業振興は、消費者がお金を出してでも買いたいと思うような産品を生産・販売することです。

 

 ということで、わかりやすい決着の仕方は、ふるさと納税で返礼品を一切禁止することです。そうすれば、単純明快ですし、返礼品の購入費と送料に税金が使われなくて済みます。