曲がり角の司法試験制度

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 昨日(9月11日)、法務省は今年の司法試験の合格者を発表しました。合格者は1525人で法科大学院制度がスタートして最少となっています。一方で、法科大学院を修了せずに受験できる予備試験ルートの合格者は336人と過去最多で、合格率も法科大学院修了生よりも倍以上の高さになっています。すなわち、優秀な学生は、法科大学院に行かずに、大学学部に在学中に予備試験ルートで合格を目指すということになりつつあると考えられます。

 こうなってくると、なんのための法科大学院制度なのか、全く分かりません。高い授業料を支払う必要がある法科大学院に通える学生は、経済力があるご家庭の師弟に限られてしまいます。奨学金を借りて法科大学院に進学しても、その後、弁護士となって奨学金を返済できるかどうか分からないぐらい、若手弁護士の給料は下がってしまいました。法科大学院がスタートするときの謳い文句は、多様な人材を法曹界に、ということでしたが、旧試験制度の時の方がよっぽど多様な人材を送り込めていました。

 法科大学院制度が破綻しているのは明らかですので、後始末をどうつけるかが課題です。