コミュニケーションについて

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 本日は、京都造形芸術大学の本間正人教授からコミュニケーションについてのお話をお伺いする機会がありました。とても素晴らしかったので、ブログでご紹介させていただきます。実際は、以下のような平坦な表現でなく、落語のような語り口調で面白おかしく説明していただいたので、1時間半の講演があっという間に感じました。
 なお、以下は私なりの理解と解釈ですので、本間正人教授のお考えと異なる点があるかもしれませんが、その点、あらかじめご了承下さい。
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 日々、進化する現代社会においては、学び続けることが重要です。学び合いの方法として、コミュニケーションは必要です。
 
 「話を聞かない男 地図が読めない女」という本がありましたが、そこでは、女性=「共感」欲求、男性=「有能性の証明」欲求という傾向があると指摘されていました。もちろん個人差はあります。
 「有能性の証明」について、昔は戦闘能力が重視されていました。時代劇で「おぬし、なかなかやるのう」と言えば、剣術の達人ということです。しかし、20世紀になると、「デキるやつだ」というのは問題解決能力ということになりました。そして、速いほどよい、ということになっていました。
 女性が共感を求めて、その日の出来事をつらつらとお話するのを男性が聞くと、それをいちいち問題と捉えて、解決せねばならない、と反応してしまう。解決策を提示しようとして、話の腰を折ってしまう。そうすると、女性の方は「話を聞いてくれない!」と怒ってしまう。男性の方は、解決策を提示しているのに、なぜ怒られているのかわからない、ということがおきてしまう。
 しかし、21世紀には、問題解決については、人工知能が対応できるようになるでしょう。つまり、21世紀の有能性は、「想像力、人間関係能力、感動して発見する力」になります。
 そのためには、まず「聴く」ことが重要です。政治分野においては、国政報告会=政治家が話し有権者が聞く、という関係ですが、タウンミーティング=有権者が話し政治家が聴く、という関係になります。
 「問い」には、1つの定まった答え=正解があるものと、色々な答えがあるものとがあります。日本の学校教育では、正解がある問いばかり学びます。そうすると、同調圧力と間違うことへの恐れがでてきます。
 古代ギリシャの問答には、「正義とはなんぞや?」「愛とはなんぞや?」というように、色々な考えがある問いについて、色々な意見をだしあいながら、それぞれを尊重しあっていました。意見が異なること、すなわち多様性を尊重することで、自分らしい挑戦を促進することができます。
 
 学びの上で重要な点は、命令で人は動きません。軍隊の中で命令で人が動くのは「命がけ」、特異な緊張状態だからです。これが社会の標準となるのではいけません。何らかのレベルの自発性を出してこそ人は動きます。
 では、どうやって自発性を引き出すのか。日本の大人はついつい立場で話をしてしまいます。立場vs立場の会話では、心は盛り上がりません。心と心が通い合うコミュニケーションがあってこそ、人間関係を構築でき、その中で心地よさを感じてこそ自発性がわき出てくるものです。気持ちの良い会話によって、自主性を引き出す。
 その手法の一つとしてヒーローインタビューという方法があります。相手の良い思い出をヒーローインタビュー形式で引き出して、再び気持ちを盛り上げようというものです。
 また、他己紹介という方法もあります。マスコミが伝えるニュースは、悪いニュースが多いです。ここでは、良いニュース、良い事例を紹介することで、共感の輪を広げていくことができます。