先週の金曜日に、残業代ゼロにする高度プロフェッショナル制度を含む労働法制関連法案が参議院本会議で採決され、可決成立しました。

 

 政府は、「働き方改革」と言っていますが、本当に働き方を改善できるか、はなはだ疑問です。たしかに、残業時間規制やインターバル規制などこれまでの労働法制の欠陥を補う部分はあります。しかし、そうした規制をすべてないものとする大きな抜け穴が高度プロフェッショナル制度です。高度プロフェッショナル制度では、残業規制がなくなるので、就労時間の管理もなくなります。過労死しても労災認定の記録すらなく、労災認定を受けるのが困難になります。これまでも過労死だと言っても、労災認定を受けるのは簡単ではありませんでした。高度プロフェッショナル制度ではますます困難になります。

 労災認定以前に、過労死や過労によって健康を損なうような事態は防止すべきです。

 

 これまでも名ばかり管理職、名ばかり店長として、働かされ過ぎという問題がありました。これまで人件費を削減することで利益を上げる、利益をあげれば経営者が評価されるということがありました。人件費の削減という安易な経営をやってきた結果が、デフレです。

 経営者を甘やかすような制度はやめにすべきです。高い給料を払えるような経営を行ってこそ、本物の経営者です。