街は高い壁にまわりを囲まれているの
本当のわたしが生きて暮らしているのは、
高い壁に囲まれたその街の中なの
誰でも自由に入れるわけじゃない。
そこに入るには特別な資格が必要になるの。
でもあなたは入ることができる。
あなたはその資格を持っているから
ただ望めばいいのよ。
でも心からなにかを望むのは、
そんなに簡単なことじゃない。
時間がかかるかもしれない。
その間にいろんなものを棄てて
いかなくちゃならないかもしれない。
あなたにとって大切なものをね。
でも諦めないで。
どれほど時間がかかろうと、
街は消えてなくなりはしないから。
あなたのための場所はいつもそこに
用意されているから
* * * * * * * *
村上春樹さんの新刊
少し前に読み終わりました。
約660ページの長編小説。
村上春樹の世界に浸る時間。
人はみなこんなふうに
高い壁に囲まれた世界を
持っていて、
そう簡単にはその意識の壁を乗り越えたり
自由に出入りできたりはしないのかもね。。。
なんて思いながら。
美味しい紅茶と林檎のお菓子が
食べたくなる。
本に囲まれた
あたたかな場所で。

