賛否両論ありましょうが、ピロタン先生は、自分の心を満たすためなら、たとえ、誰を傷つけてもいいと思っている。それが、心底惚れた相手であってもだ。



 愛は惜しみなく奪うものだ。これまでの相手の人格や精神を破壊して「私」で洗脳することが本当の愛だと思っている。


 歪んでいようがなんだろうが、知ったこっちゃない。アタシはそうなんだよ。


 もちろん「オマエだけアタシ色に染まれよ」なんていわない。アタシも同じように染まりまくる。アタシの服の好みがよくかわるのはそのせい。髪型や髪の色も。だって、できるだけ応えてあげたいじゃんか。理想の女のコになってあげたいじゃんんか。


 話しかたも、赤ちゃん言葉から女王様まで自在に操る。


 こういったところがアタシの男をどつぼにハメるテクニックかもしれない。要は好きになったら、もっと、好かれようとアタシは頑張るってワケ。


 でね。


 アタシが好きを貫くことによって傷つく人、困る人、迷惑する人がいる。誰ひとり幸せにならない。だったとしても、そんなもんは知ったこっちゃないのよ。


 アタシはアタシが好きで、相手もアタシを好きだったら、関係ない。アタシが好きをやめれば、その相手もあきらめがついて、楽になれる。どうしようもない状況なのに、どうしようもなく好き。自分ではどうにもできないから、どうか、あなたが僕を棄ててくれ。


 は? 



 冗談じゃない! 



 アタシが肉食っていうのはこういうところに所以があるワケよ。誰かれかまわず、喰らいつくのが肉食なんかじゃない。自分も相手もボロボロになって、いっそ、死んだほうがましだ。って思いつめるような事態になっても、断固としてその愛を棄てないからこそ、ケモノなワケですよ。


 やわらかい性器から、内臓、骨になるまで喰らい尽くすのがアタシの愛。


 みんなに迷惑がかかる。これ以上苦しめたくない? だったら、あんたがアタシを棄てればいい。できないんでしょ? できないんだったら、そのときは、その思いに溺れるしかないのよ。


 アタシはあえて針の山をのぼるタイプのバカな人間だ。



 針だろうが、刀だろうが、チェーンソーだろうが、のぼりきってやる! 


 のぼりきったそこが天国か地獄かは知らないがこうご期待だよ!