忘れないために…

父の様子が変だと、救急車呼んだと…
入浴中だった私に、旦那が上がったら行くからと言ってきた。

前日、様子を見に行っていた私は、なんだか呼吸がおかしいし、嫌な予感がしていた。
前にも何回か危ないことはあったので、泊まらずに帰っていた。

病院はうちからのほうが、実家からより断然近いので、先に到着して待っていた。
到着すると、認知症の母と父と隊員が降りてきた。
自動の心臓マッサージがとりつけられていて、父の目から涙が出ていた。
母に聞いても無理だし、何もわからないまま待たされた。
音だけが聞こえた。
カーテンの隙間から、医師による
心臓マッサージの様子が見えた。
あぁ…呼吸止まったんだ
もう、なにもしなくて楽にしてあげたいと思ったが、意思表示が出来なかった父に、そういうことをしないと伝える証拠などなかったし、兄もなにも言わないし、そのまま30分以上が経過した。
医師に呼ばれて、予想通りの説明があった。もう楽にしてあげたいと、私は呟いたが、兄は諦めきれず生きていてほしいみたいだった。
助かったとしても…そう言われた。
そして、再びマッサージへ…
又、時間だけが経過し、音だけが聞こえた。
私と旦那が、兄にもう楽にしてあげたら…と説得した。
そして呼ばれた。
もう、一時間以上やっていて、戻ってこないのでどうされますか?みたいなことだった。
そして、決断…

私達は処置が終わるまで待ち
家に連れて帰った。

長い長い闘病だったので
兄はあっけなく感じたらしい
兄は、ソウカンって何?
人工呼吸って?
それを拒否できることも知らないような人だ
色々思うことあるが
一番世話をしてきた兄に、私は何も言うことは出来ないし、言う権利もない。
ただ、父が楽に逝けれはいいと願っていた。
少し苦しんだかもしれないが、安らかな顔でした。
手を握ると、ずっとグーをして、握り枕みたいなのをつけてたので、まるくなっていた手は、握り返してくれたように感じてしまった。なので、ウソや
握り返してくれたし、まだ生きてるって思い、取り乱してしまった。
管を入れてたので、抜こうとするから
マモッテという手袋を、ずっとつけてたから、手をにぎってあげることもなかったので、最後に握り返してくれたんだ。

数時間の出来事だった。
長く感じた。

今、父は笑っている。
笑っている写真を選んだ。

母はすぐ忘れてしまうので
亡くなったことも忘れて
教えてあげると、そのつど泣いた。
今も繰り返しだけど、徐々に受け入れている。
時々しっかりするので、救急車の中での様子を話して、びっくりさせてくれる。
そして、遺影が微笑んでるので
ここに座ったら、お父さん笑ってるからうれしいと、言ってくれた。
長くて辛い闘病だったからね
やっと楽になったね
しんどい思いをさせたから
見守ってとは言えなかった…
ただ、まだ迎えに来ないでね
といった。
ご苦労様でした
天国で、昔のように
元気で明るいお父さんで、笑って過ごしてください。
でも、しばらくはゆっくり休んで下さい。

ありがとう
ごめんなさい
それを繰り返していた私でした。

でも、精一杯のことはやれたのではないかと思っています。
自分とも闘っていたので…
闘病の時期も同じ位だし…
なげやりになることもありましたが
許してね

最後にコメント下さってありがとうございました(^-^)
とても、力になりました。

今のところ元気です。
自分のこと忘れていました。
頑張ります。




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