Echo | ハナシカミョウリ

Echo

言わなきゃいけないことを
伝えられないことを

眠れない夜のせいにして

拙く笑って別れて

春の雨の中

この手の中

にじんだ気持ち

君の声を背に走ってく


刻む振動と足音が重なる

頭から爪先まで涙で満たされる

胸の辺りだけ温かさが残る

少しだけ 痛い


初めから終わりまで

響いて

響いて

とめないで

やめないでいて

どこまでも深く沈めて

全て叩き落して


逆光


いつか光が

ちぐはぐな僕を照らす
柔らかく間違い無く鋭い悪意を持って
これもきっといつか消える
ちいさな夢

それでもまだ
その声は残って


弾む心臓と低音が重なる

明日からついさっきまであみだを引かされる

胸の辺りだけ確かな重みがある

少しだけ 辛い


初めから終わりまで

響いて

響いて

とめないで

やめないでいて

どこまでも深く沈めて

全て叩き落して

逆光


きっと誓いが

曖昧な僕を消す
さり気なく滞りなく無自覚な必然を持って
それもきっと揺らいで見える
いつかの正夢

それでもまだ
君の声が残って


残って


残る