人は生きている限り、何かしらの環境に身を置く。


同じ環境というのは二つとてなく、各々、異なる環境に属する。


自分自身というのは、その環境の中の一部分なんよね。


決して、自分自身がすべてではない。


こういった感覚を誤ると、大変なことになる。


なんせ、自分をすべてだと思うと、傲慢になり、自己中心的になってしまうから。


自分のことだけを重くとらえ、周囲のことに意識がいかなくなる。


あたかも、自分一人で生きているかのように錯覚する。


もちろん、自分の人生は自分が生きているから、何をしようとその人の自由。


だが、ある環境に身を置いている以上、自分一人のことだけを考えて良いものではない。


だって、自分が身を置く環境には、自分以外の人が存在しているものだから。


人と人が関わりながら生きていく以上、自分自身をすべてだと考えていては、浮いた存在になってしまう。


人との距離が遠ざかってしまう。


周囲と溶け込めない存在になってしまう。


自分をすべてだと思い、我を貫くと、かえって、自分が辛くなるんよね。


絶対的な力がなければ…


ただ、人は、大なり小なり、我を備え、我をコントロールして生きている。


人と関わる時は、自分の我を抑えるようにして生きている。


でも、こうして、自分の我を無理矢理押さえながら生きていると、何かのキッカケで、たがが外れると暴発してしまう。


ゆえに、自分の我を無理矢理押さえるのは、決して好ましい手段とは言えない。


では、どうしたらいいのか。


それは、自分自身の存在を、今ある環境の一部分だと強く感じること。


できるのであれば、今いる環境に溶け込んだイメージを持つこと。


今いる環境と一体化したようなイメージを抱くこと。


すると、その環境に適しながら、自分の我を貫くことができるようになる。


なんたって、人を過剰に意識する必要はないし、無理なく自分を出せるようになるから。


周囲の人に支障をきたすことなく、自分の力を発揮できるようになる。


自分がいる環境に溶け込めるかどうかは、環境と自分との関係性をしっかりと認識すること。


すごく大事。


なぜなら、環境あっての自分だから。


しかも、どんな環境にいるかによって、求められているものが異なってくるから。


そういったことを意識しなければ、環境に適することができなくなり、浮いた存在になってしまう。


環境と自分を、別個に考えてはいけない。


だって、存在している環境の上に自分はいるんやから。


切っても切れない関係。


だから、つながりを意識することは重要。


ただ、環境に意識を向けることって、意識しなければ、そうできるものではない。


なんせ、普段は焦点が自分に定まり、意識が自分だけに向くようになっているから。


自分がいる環境のことなんて、何ら考えていない。


考えるのは自分のことだけ。


自分のことだけをとらえるから、当たり前のように愚痴や不満が飛び交う。


平気で、誰かのセイに、何かのセイにしてしまう。


まるで、自分は何も悪くないように思い込んで。


だが、今いる環境を考えた上で、自分をとらえると、そうはならない。


大きな視点でとらえているから、誰かのセイや何かのセイにすることはそうない。


何かがあったとしても、それをちゃんと受け入れることができる。


自分の糧にすることができる。


ゆえに、成長し、魅力が増すから、人との距離が近づく。


自分がいる環境をちゃんと意識するかどうかで自分の人生は大きく変わるんよね。


なんせ、全体の流れの中や雰囲気の中において、自分の立場が認識できるようになるから。


ちゃんと認識できれば、余計なことを考えなくて済む。


人の動向を過剰に気にしなくて済む。


人からどのように思われているのかを心配せずに済む。


自分がいる環境を無視して、我を強め、自分のことだけを考えるから、人の動向などが気になってしまうもの。


自分は自分の人生を生きているから、自分だけに意識が向きがち。


でも、自分がいる環境を含めて自分なんよね。


自分は、環境の一部分にすぎない。


こういった意識を持つことで、自分を客観的にとらえることができる。


すると、我を強めて生きていた時の悩みが、チッポケなもののように思えてくる。


自分のことだけを考えている時には悩みになっても、環境を意識した上で自分をとらえると、悩む必要がなくなることって、結構ある。


視点が異なるだけで、悩みが悩みでなくなる。


当たり前といえば当たり前。


だって、悩みが解決する時って、大概、新たなことに気づき、新たな視点を得た時だから。


とにかく、自分自身をすべてと思うか、自分自身を環境の一部分として思うかによって、進む道は大きく異なる。


自分自身を環境の一部分としてとらえると、その環境にすぐ適応し溶け込むことができるだろう。


どうしたら、自分がいる環境に溶け込むことができるのかを普段から意識しなよ。


そうやって意識して過ごしていると、環境が変わっても、早くに溶け込むことができるようになるから。


案外、そんなものなんやで。



サコヤンの独り言

「環境の一部分として自分をとらえる意識を持ちなよ」