必ずしも、今すぐ通用する必要はない。
時の経過と共に通用するようになれば良い。
ただ、それだけ。
だって、多くの人が、今までの人生を振り返るとそうやって過ごしてきたはずだから。
特に、受験を経験して来た人は・・・
なんたって、受験勉強を始めた頃に、志望校に入れるだけの偏差値を備えていた人なんて、滅多にいない。
大概は、大きく下回っていたことであろう。
なんせ、受験勉強を始めた時に、志望校に入れるだけの力がある人は、受験勉強に躍起にならないから。
気楽に考えている。
でも、志望校に入れるだけの力がなかったために、懸命になったんよね。
志望校に入れるだけの力を培うために。
日々、懸命に生きていると、人の力は伸びていく。
少しずつではあるが、着実に。
少しずつ力を伸ばしていくことで、できなかったことができるようになる。
そういう性質を、人は備えている。
だから、日々、一生懸命生きる人は、力を伸ばし、やれるようになっていく。
ゆえに、必ずしも、今すぐ通用する必要はない。
もちろん、今すぐ通用するに越したことはないが、通用しなくても大丈夫。
なんたって、人は、成長する力を持っているから。
人の脳は、歳に関係なく成長し続けることができるから。
一回やってアカンかったら二回やれば良い。
二回やってアカンかったら三回やれば良い。
その時通用しなくとも、通用するまで挑めば良い。
なぜなら、挑み続ける限り、次があるんやから。
そもそも、通用しないことは、何ら恥ずかしいことではない。
だって、ちゃんとチャレンジした後に出ている結果だから。
それよりも、通用しないと思い込んで、何もしないことの方が恥じることなんやで。
なんせ、自分の可能性を疑い、自分で自分の可能性をつぶしているんやから。
だが、多くの人が、通用しないと思い込んで、やる前に白旗を上げる傾向がある。
なんたって、失敗することに対して、過剰に怖れを抱くようになっているから。
人は、育つ過程で、様々な失敗をする。
失敗せずに生きるなんて、ほぼ不可能。
ただ、今までの人生の中での失敗が、自分を縛る。
ある失敗が心に強く残ってしまって・・・
一度、失敗することに対して、強い怖れを抱くと、それ以降、失敗を怖れるようになる、避けるようになる。
そのため、チャレンジができなくなっちゃう。
通用しそうにないと感じると、一歩を踏み出せなくなっちゃう。
失敗することが怖くて・・・
通用しない自分を認めたくなくて・・・
通用しない姿をさらけ出したくなくて・・・
一つの失敗が、心を縛り、思考を歪め、行動に変化を与える。
こうして、通用しないことが、とんでもないことのように思い込んでしまう。
ただ、よくよく考えてもらいたいことがある。
何かをする際、初めから上手くいくことがどれほどあるかを。
もちろん、あるにはあるが、そんなのは少数に過ぎない。
よっぽど、能力に優れていなければ・・・
大概の人は、最初の段階では、何度も失敗し、何度も痛い目に遭う。
それでも、まだ失敗し、痛い目に遭い、少しずつ学んでいく、できるようになっていく。
こういった過程を経て、できるようになるもの。
だって、人は、歩けるようになった時も、自転車に乗れるようになった時も、同様な手順を踏んでいる。
また、スポーツをやっている人も、最初は、たくさんの失敗を繰り返している。
それが普通。
だから、上手くなるためには、できるようになるためには、失敗は必要不可欠。
なのに、このことを忘れてしまう傾向がある。
歳を重ねれば重ねるほどに。
失敗は必要不可欠なものであるのに、失敗を怖いもの、いけないものと思い込んでしまって・・・
また、通用しなければいけない、上手くやらなければいけない、と思い込んでしまって・・・
もちろん、人は、生きていると、たくさんの良い結果を求められる。
そのため、通用することを、上手くいくことを望む。
なんたって、より良い結果を出すことが、周りに認められる手っ取り早い方法だから。
けど、より良い結果を出すためには、何度も失敗を繰り返しながら、試行錯誤する時間が必要となる。
この時間は、非常に重要。
だが、結果を出すことを強く意識するあまりに、疎かになりがち。
これでは、いつまで経っても、結果はついてこないもの。
結果を出すことよりも、結果を出すために、どれほどのことをやっているのか。
ここに焦点を合わせ、意識を注ぐ必要がある。
なんせ、どんな結果も、それまでの過程の先にあるものなんやから。
過程を疎かにして、より良い結果を出せるものではない。
だからこそ、今すぐ通用する必要はない。
今通用しなくても、少し先で通用すれば良いんやから。
また、今通用しないなら、通用する過程を踏んでいけば良いんやから。
通用しないなら通用しないで、それを受け入れて、次、再び挑めば良い。
これを繰り返していると、できることが増えていき、いつしか、通用する自分になっているものだから。
人は、どこまでも成長する。
このことを、自覚していると、今通用しないことが、そないに重要なことではないことが認識できる。
誰だって、今がMAXではない。
自分次第でどこまでも伸びることができる。
ゆえに、今通用しなくとも、自分の可能性を信じ、何度でも挑戦したら良い。
ただし、失敗したことを踏まえた上で、次に臨むのであれば・・・
この意識と姿勢があれば大丈夫。
時の経過と共に、着実に成長し、通用する力を身につけていくから。
案外、そんなものなんやで。
サコヤンの独り言
「今通用しようと、少し先で通用しようと大した差はない」