「蜜蜂と遠雷」恩田睦著 | sakoのお気に入り anything you like

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大変読み応えがあり、

満足感を持って読了することができた

読後もすっきりとした快感がある

 

足かけ3日で読んだ

読書のみに時間を費やせば、

1日半くらいで読めるだろうと思う

 

 

既に映画化されてるものだと思ったが

実際は10月に公開らしい

原作自体は相当な重量なので

映画はどこかを切り取るのだろう

 

 

全編、国際ピアノコンクールの小説

舞台となるコンクールは日本で開催される

実在のコンクールをモデルにしている

小説同様、国際的に有名なコンクールである

 

最初は延々とコンクールの様子を

小説にするのは大変だろうな

面白いのかなと

あまり期待せずに読む進めた

 

結果、ミステリーでもホラーでもないのに

心臓はドキドキし、緊張し、

コンテスタント(競技者)と同じ感情を

共有するごとくその結果に一喜一憂し、

涙がとめどなく流れた

 

音楽モノと言えば、漫画で恐縮だが

「のだめカンタービレ」を思い出す

あのマンガやドラマを観た時

クラシックってこんなに楽しいのか!

という錯覚(笑)に陥った

確かにそこで鳴ってる音楽は

おなじみの退屈なクラシックなのに

凄く楽しくていつまでも聴いていたくなった

 

だが、この「蜜蜂と遠雷」は

どちらかと言えば

これまた漫画で恐縮だが

「ヒカルの碁」を思い起こさせた

 

 

碁盤を前に(全くわからない)囲碁の闘いを

延々と描く

(それ以外の要素ももちろんあるが)

それのどこがおもしろいのか?

と思ってたけど、

もうめちゃくちゃ面白かった!

スラムダンクと同じようにドキドキして

その迫力に圧倒された

 

「蜜蜂と遠雷」の連載時の挿絵

 

文字からは何の音もしない

音楽を文字で表現することの難しさ!

 

ライブレポやCD、

曲の感想をブログに書いたり

レビューものを書いたりするとき

いつもそう思う

 

プロの方と一緒にしては、甚だ恐れ多いが

演奏部分をどのように書かれているか

大変興味があった

 

著者の場合は、それを聴いている人物の心情

として描いていたと思う

時には演奏者自身の想いとして

 

そこに映る風景や脳裏に浮かぶ記憶

美しい空や草原のときもあり

風と雷が鳴り響く嵐のときもある

難しい専門用語も時に埋められていたが

多くの場合それは耳にチラチラとした

程度だった

 

 

物語はコンテスタント4人を中心に

描かれており、

1次、2次、3次、本選とステージに上がる

前篇の2次予選くらいまでは

彼等の緊張や熱い想いや驚きが

ダイレクトに迫ってきて、感情が大騒ぎして

大変だった。普通に感動して涙した。

 

後編になるとそれは幾分落ち着き

彼等と音楽のありかのような

哲学的な要素が含まれていく

(それでも、ハラハラドキドキすることは

止められなかった)

 

またこの4人の中でも

特異な人物「塵」(ジン)と言う名の少年が

軸となって、他のコンテスタントや

審査員の心情まで揺さぶる

その演奏の凄さを語る文章が

私は最も待ち遠しく、心躍った

 

音楽はほんの一瞬

この世にとどめておくことはできない

いつも一瞬だけですぐに消えてしまう

でもその一瞬は永遠

永遠の一瞬を生きていることができる

 

永遠は一瞬で 一瞬は永遠

 

 

これは作中で「塵」が思う一節

 

音楽をつかさどる人は多かれ少なかれ

このように思っているのではないだろうか?

いや、つかさどる人だけでなく、

愛する人も同様にそう感じている

 

ライブに行く この興奮をこの熱い思いを

このままここに留めておきたい!

このまま時が止まればいいのに!

 

私がいつも思っていることだ

 

永遠なんて一秒で決まる

永遠なんていらないから

 

「塵」の言葉を読んで真っ先に思い出した

「SPARK」の最後の歌詞

 

 

音楽はとどまらない

だから、繰り返し繰り返し聴き続ける

何度も何度もリピる

 

それはロックもクラシックも同じだ

音楽家はその刹那を生きている

 

 

目に見えず、現れてはその片端から

消えていく音楽

その行為に情熱を傾け、人生を捧げる

強く情動に揺さぶられる

 

(「蜜蜂と遠雷」の一節より)

 

なんだか、私のなかでもふと腑に落ちる

音楽って人を虜にする

人生を捧げようとするアーティストがいれば

それを追いかけたいと思う

 

一瞬だけど、永遠だから

 

THE YELLOW MONKEY IS MY LIFE

 

クラシックの本読みながら

この言葉が頭を離れないって

どうなんだろうね(笑)

 

ドキドキドキドキドキドキ

 

「蜜蜂と遠雷」は実に7年もの歳月をかけて

連載された小説らしい

何度もくだんのコンクールに足を運ぶも

作者は音楽を文字にすることに

やはり相当苦しみ、

苦しみぬいて書き上げたようだ

 

直木賞、本屋大賞をダブル受賞したのは

多くの人がご存じのところだろう

 

その苦しみは報われたようだ

 

有名な本なので、既読の方も多いかな

私の感想とは全く違うことを感じられた方も

おられるとは思う

 

それはそれとして…

読む時間を割くに値する本だと私は思う

 

お時間のある方も、ない方も

よろしければどうぞ

 

 

ありがとうございました

 

また書きます!