「相棒」
実はこのドラマの初期…すごく盛り上がっていた時期は全く見ていませんでした。
確か宝塚でもバウホールで上演されたと思いますが、その時は「そんなに人気があるんだ…」程度でした。
福岡では夕方にずっと再放送があっていて、それを偶然見てからハマりました
長いシリーズなので、再放送も毎日あります。
以前見たものでもまた見てしまいます
水谷豊さん扮する杉下右京さんの名言が好きです。
いつも冷静な杉下右京さんが、時々大きな声で犯人を諭したり叱責したりするセリフが「良いな」とか「ホントだよ」とか純粋に思うことが出来ます。
昨日の「相棒」で嬉しかった台詞が
私は生徒さんを始め、保護者の方、そしてブログ記事でも以前から
「私のような立場の者くらい綺麗事を言っても良いのではないかと思って、私なりの信念を持って話しています」このように話しております。
「正しくいよう」と思っても、なかなかそうは居られないのが人ではないでしょうか。
なので、できる限り「正しくいよう」と意識して過ごさないといけないと思っています。
「この世の中は綺麗事だけでは生きていけない」それは重々承知の上で、私は綺麗事を話します。
最近は小中学生でも現実的な子が多くて驚きます。
バブルの恩恵を受けていない世代の人たちが親世代になり、考え方がとても現実的で悟りを開いているような…そんな感じ。
そのような方がお子さんたちに教育をすれば現実的にもなるでしょう。
それでもやはり私は子供たちに夢や希望や憧れを持って目をキラキラと輝かせて生きて欲しいと思って…願っています。
話しを戻して…昨日の「相棒」は、施設で育った極端に頭の良い17歳の少年が犯人だったという内容でした。
最後その少年が自作のピストルで自決しようとします。
杉下右京さんが「ちゃんと罪を償ったら希望はありますよ。」と言うと、その少年が「杉下さんまでそんな綺麗事言うんだ。残念だな。」と言います
すると右京さんが「綺麗事であろうと信念を伝えることが大人の役割です。」と大きな声で少年に言います。
そして穏やかに何度も何度も「希望はあります。」と言いながら近づいてピストルを受け取り、右京さんは少年を抱きしめます。
嬉しかったなぁ。
「信念を伝えることが大人の役割」
右京さんは「警察官」との設定ですから、警察官としての信念を伝える…と、いうことなのでしょう。
今 私はただの声楽・ダンス講師です。
それでも大切な宝塚で学んだことがたくさんあります。
そして20年近くその講師として過ごしてきたことで、学んだ事もまた多くあります。
そんな私なりの正義とか信念とかです。
更に「ドラマの中のセリフ」でもあります。
それでも何だか嬉しかったな…。
人としてやって良い事・悪い事。
人として言って良い事・悪い事。
これはまだ分かりやすい方かもしれません。
しかし人として「はしたない」言動。
これは 価値観や感覚の個人差があるでしょうから難しいです。
最初「はしたない行為」をしていたとしても、自分自身で学んでいくことで「自分はなんて事をしていたんだろう。恥ずかしい。」と思うようになる人も沢山います。(実際にそれに気づいて、どんどん良くなっていく生徒はいます。)
「はしたない」とか「浅はか」とか「姑息」とか…そういう事は特に気をつけておかなくては、自分自身の価値を下げてしまいます。
さて、あなたは子供たちにどのような信念を見せていますか?
自分自身が日々とっている言動がその人の価値観であり、その人の正しさであるように見られると思います。
その「日々とっている言動」が「すぐに人のせいにしたり」「すぐに言い訳をしたり」「未来に希望を持てない話しばかりしたり」そのようなものであれば、子供はそのように育つでしょう。
そしてあなたは近くにいる大人たちから、どんな信念を見せられて…または伝えられていますか?
先日高校生の話しを聞いて驚きました。
学校の先生の数が多ければ多いほど「たくさんの人間」を見ることになり、高校3年生にもなれば良い先生、悪い先生の判断がしっかりとつきます。
それをすごく冷静に見て判断している。
心から尊敬できる先生、こんな大人にはなるまいと思う先生。
思わず「高校に行くだけで ものすごく社会勉強になるのね〜」と言ってしまいました。
その高校生は先日我が家で「先生、大変申し訳ありませんがお手洗いをお借りできますか」と言って自分のハンカチを持ってお手洗いに入りました。
今までも我が家のトイレを借りた生徒はいますが、自分のハンカチを持って入ったのはこの子が初めてでした。
私は思いもしなかった。
自宅のお手洗いなのだから、タオルがかかっていて当然…そんな感じでいました。
彼女はそんな気遣いができる子なのです。
さぁ、大変です。
このような子が1人いると、これからきっと私は我が家のお手洗いを借りる生徒さんがハンカチを持っていくのか行かないのか、チェックしてしまう事でしょう。
それが良い事とか、悪い事とかではなく、人様のお宅のタオルを汚さないとの気遣いが出来るかどうかにつながるのですよね…。
これまでも「できる人とできない人」がいると、どうしても…特に同い年であれば比べてしまいます。残念ながらそれが人間なのでしょう。
あの子は出来ているまたは知っているのに、何故同じ年のこの子は出来ない…または分からない、知らないのだろうか と。
このような気遣いができる子は必ず社会に出て役に立ちます。
そして何よりもその子があまりにも自然にそれをやったことに大変驚きました。
それがこの子のご家庭のご教育なのか、その子自身が自分で学んできてそうしたのか…それはわかりません。
彼女は他の生徒さんを誘って年末にスタジオのお掃除をしたり、ゴミ拾いをしたり…積極的にそのようなことができる子です。
心から見習わなくてはと思いました。
きっと彼女はいずれ「自分自身の信念」との強い何かを持つ事が出来る大人になるのではないかと思います。
以前 生徒さんから「那津乃先生は言うことが変わらないので良いです。先生によっては言うことがコロコロ変わる人がいて、ものすごく困ります。」
と言ってもらったことがあります。
それは私が私なりに持っている信念…信念と言うほど大それたものではないけれど、でもやはり私なりの信念…正義かしら…?が変わらないからではないかと思います。
そのため数年前の自分のブログの記事を読んでも、やはり今でも同じように思っているな…と感じるので自分で自分の記事をリブログする時があります。
今いる生徒に「昔の生徒も同じ悩みや迷いがあったのだよ。あなた達だけが悩んでいるわけではないよ。」とわかって欲しくて。
今後もしも自分自身に迷いが出た時は、このセリフを思い出します。
「綺麗事であろうと信念を伝えることが大人の役割です。」