日本酒専門居酒屋店主が語る「これはオススメ(日本酒)」
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幻舞 特別純米山田錦 無濾過生原酒


地酒専門居酒屋店主のつぶやき「十四代やめました」

長野県 (株)酒千蔵野 幻舞 特別純米山田錦 無濾過生原酒

早速ですが・・・・この蔵の名前なんて読むか知っていますか?

かぶしきがいしゃ さけちくらの  かぶしきがいしゃ・・・・・んー

正確にはかぶしきがいしゃ しゅせん くらの  と読みます。

創業は天文9年(1540年)。長野県では最も古い酒蔵で日本でも

7番目に古い酒蔵です。

古くは武田信玄と上杉謙信が戦った「川中島の戦い」が1543年の出来事

ですから・・・・すごい歴史を感じますね。

杜氏を務めるは蔵元の一人娘「千野麻里子」。何度かお会いしましたが

(無論酒蔵にも見学に行きました)若く活発でさらに美人!と文句つけようのない方です。

杜氏千野真理子さんのプロフ(写真付)

http://www.shusen.jp/touji.html

蔵見学に行ったときお話を伺うにあふれる情熱のようなものを感じ入り、

もちろんそれ以前からですがこのお酒を採用させていただいております。

古くからの酒蔵さんは元の酒蔵をそのまま酒の仕込み場として併用している

ところが多いのですが2年前にお伺いしたときに一番驚いたのは「ここは展示場みた

いだね」とおもうようなきれいな建物でした。

2階建て?だったかなからなる展示場の2階部分では仕込が最盛期になると

踊り場で(蒸米の)放熱作業することもあるんですよなんていっておりました

幻舞ブランドは全般的にお酒の香りやわらかくフルーティなのが特徴で

嫌味のない酸と酒質のバランスが絶妙です。

この特別純米は飲み応えを感じつつもさらっと体の中を流れていく受け入れのよさ

舌の記憶に残るようななんともいいがたい旨みが特徴です。

純米吟醸もかなりいいのですが今回はコクをお酒に求めたためこのチョイスになりました。

長野県のお酒としては長野県の酒っぽくないのほうの日本酒になりますがこれはお勧めです。

オススメの肴としては・・・・「魚系の煮こごり」「若鶏のさっぱり煮」「ギンダラの粕漬け」

あたりをお勧めしたいですね。


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       88点(弱辛口~中口)

コストパフォーマンス           93点


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。


自称高円寺一のこだわり日本酒の店

伏龍石沢亭はこちら http;//fukuryu-ishizawatei.com





美酒の設計 純米吟醸無濾過生原酒


地酒専門居酒屋店主のつぶやき「十四代やめました」


秋田県(株)斎弥酒造 美酒の設計 純米吟醸無濾過生原酒


数年前から秋田美酒倶楽部という秋田県のを中心とした酒屋の有志で発足した

酒を特別ロットで造る(最近こういう傾向がはやっています。販売店として一店だけ

だと限界があるけど有志を募り販売先が数件集まれば自分たちが求める酒を

その有志のお店だけにおけるというスケールメリットとお店のメリットを両方

突き詰められるという流れ)

秋田のお酒の会が主導で製造はあの雪の茅舎の斎弥酒造。

技術面からも期待できないはずがありません。


今年から全量山田錦。削りを55%に固定ということで決まったようです。

惜しむらくは・・・・・メインの販売は今年は火入れ酒とし無濾過生原酒は

今出荷されたわずかな分だけのみということのようです。

もちろんそれは秋田県流でありたとえばきりたんぽ。あるいは比内鶏。

はたまたいぶりがっこ

ともちろん秋田県内の有志の方が作る「秋田県の地酒」であるが故のこだわり。

十二分に理解できますが・・・・。この無濾過生原酒 相当なレベルの商品です。

今しか作らない・しかも数はかなり限定・・・惜しい。惜しいかな。

香りは日本酒の王道やわらかなそれでいて主張しすぎない感じ。

味わいは辛口派も甘口派もいけるかんじで奥行きと深みを感じます。

あわよくば火入れ酒としてではなく熟成無濾過生原酒としてだされたら

これは相当ヤバいね

お勧めの肴は川魚系をお勧めしたい。アユ・ニジマスあたりはいい塩で焼いて

キュッと飲みたいね。いやぁうまい←すでにやった。


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       94点(ほんとに微弱な甘口)

コストパフォーマンス           90点


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。


自称高円寺一のこだわり日本酒の店

伏龍石沢亭はこちら http;//fukuryu-ishizawatei.com


三芳菊 純米吟醸無濾過生原酒 岡山山田錦60おりがらみ限定


地酒専門居酒屋店主のつぶやき「十四代やめました」


徳島県 三芳菊酒造(株) 三芳菊 純米吟醸無濾過生原酒 岡山山田錦60おりがらみ限定

日本酒でこれほどフルーティという言葉が似合う日本酒があるだろうか。

華やかな白ワインを思わせる芳香、熟れたりんごを思わせる味わい。

日本酒嫌いな方にもこれはとお勧めできる一本ですが日本酒としては残念ながらいまだにネームバリューは

まったくといっていいほど皆無である。

こんなにすばらしいお酒はめったにないです。あ。いっておきますが三芳菊の生酒はすべてこのタイプに当てはまるので生酒なら100%すばらしいクォリティを楽しむことができます。

が。自称辛口派というあなたにはお勧めできません。なぜならいい意味でも悪い意味でも甘いのです。

悪い意味?おいしいんでしょ?と思ったあなた。いいところに目をつけました。

ここで私がなぜ悪い意味でといったのかをお教えしましょう。甘くてフルーティなだけに通常の日本酒と違い

これだけで成立してしまうため日本酒に必要なアテがいらないのです。飲食店泣かせですね・・・。

日本酒の評価としてはかなり上々のほうですので、飲食店さんはこちらは食後酒の〆として使うのがベストです。

とにかく飲んでみて!うまいから!(甘口の日本酒に理解がある方のみ)


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       82点(甘口ですね)

よいお酒としてお勧めいたしますが飲み手を選ぶお酒な為評価点を下げてつけました

コストパフォーマンス           98点


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。


日輪田 純米「雄町」本生原酒


地酒専門居酒屋店主のつぶやき「十四代やめました」


宮城県 萩野酒造(株) 日輪田 純米「雄町」本生原酒

お恥ずかしい話これほどのお酒をようやく最近知りました・・・・・。

熱血地酒派としてお恥ずかしい限り><。とにかくすばらしいバランス。

絶妙な酸度。口に残る余韻・芳香 古きよき日本酒を思い出させるそのディテール

久々にすばらしいお酒に出会えたと感無量です。

「日輪田」とは古代、神に捧げる穀物を育てた円い田のこと。また、蔵元として「お日様」と「田んぼ」の恵みを「輪」になって皆で楽しもうという意味も込めて「日輪田」と名付けられたそうです。

もともと地元では「萩の鶴」というメインブランドがあり日輪田は限定品の扱いのようです。

とある酒屋で進められ一番は雄町がということで購入後・試飲!!

コストパフォーマンスに優れ肴を選ぶ感は若干否めませんが宮城にこんな蔵元が隠れていたとは・・・・

なんともまぁ驚きの一言です。まだまだ地酒を語るには経験が不足なのですかねぇ?おれも・・・・

年間1000種は試飲するんですがそれでも出会えなかったというのに自分に対しての憤りを感じつつも

今出会えたこの出会いに感謝すべきなのか・・・??

とまぁそこまで思わせる日本酒です。機会があれば蔵元さんや蔵人さんともお話できればと機会を狙いましょう

このお酒。抜栓してから数日後が飲み頃と見ました。

オススメの肴は「サバの味噌煮」「クジラの大和煮」「にら入り若鶏の親子煮」


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       88点(中辛口ですね)

コストパフォーマンス           94点


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。


春霞「霞」純米吟醸うすにごり生酒 夏限定


地酒専門居酒屋店主のつぶやき「十四代やめました」

秋田県(名)栗林酒造店 春霞「霞」純米吟醸うすにごり生酒 夏限定

最近の風潮として夏に限定の夏酒あるいは夏のうすにごりを蔵元さんがよく出すようになりました。

日本酒党の私としてはうれしい限りですね。つい5・6年前までは火入れの酒で夏をやり過ごしていましたが

夏にふさわしい生酒をと酒蔵さんが世に送り出してくれるようになったとは。

日本酒ブームがジワジワ来ている予感がします。扱うわれわれも気を引き締めないといけないですね。

若干の辛口ですが飲み先にやわらかい甘みがあります。のど越しは夏に向けてというイメージそのままに

ピリリといいのど越しの辛さを感じます。うすにごりにしたのはおそらく少しだけコクをつけたかったからかな?

酸は少し感じる程度ですがほぼ気になりません。あくまで(日本酒としてののど越しの)辛さを引き立てる

ための感じにくい酸度といったところでしょうか。

縁側で枝豆かたてに花火なんか上がっていたらとてもよく会う日本酒です。

瓶も涼しげな透明に近い青で雰囲気をかもしているのも好感が持てます。が、この手の瓶は

管理がちゃんとしている酒屋さんであるいは専門店で飲まないと下手なものを飲まされる可能性が高いです。

おすすめの肴は「枝豆(生豆で茹でたてがベスト)」もしくは「冷奴」とシンプルに行きましょう。


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       85点(弱辛口ですね)

コストパフォーマンス           90点


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。

まんさくの花 大吟醸生詰原酒 BY20十四号タンク仕込み(初呑み切り限定酒)


石沢亭を司る酒道楽の「日々美しき酒びたりの日々」

お久しぶりの更新です。これからまたがんばっていきます

さて本題です。


秋田県 日の丸醸造(株)J まんさくの花 大吟醸生詰原酒 BY20十四号タンク仕込み(初呑み切り限定酒)

まず一言・・・・・うまい。うますぎる。今年の石沢バックナンバーでは第2位にランクしました。

「初呑みきり」とは、冬に仕込んだお酒がどのような熟成をしたかを見極める行事で、蔵元・杜氏・蔵人がきき酒をし数ある酒の熟成具合などを確かめることをいいます。その中でよかったものをいつ出荷するかなどをきめたりとかいろんな意味で大事な機会なのですがその会で特別に蔵出しされたお酒です。

系統としては甘め系です。アミノ酸のうまみが非常にいやみなく出ています。きわめてバランスで勝負なお酒で残念なことにこの一杯で完結してしまうお酒です。(つまり肴要らず)

飲み手をうならせるこの日本酒は蔵としての技術の高さを表すと同時に素材の良さやその思いをたくさん詰まっている気がします。

本当はまんさくの花ってあんまりいいイメージなかったんだけど試飲で呑んだ瞬間に電気が走りました。そしてこのお酒をたくさんの人に知ってもらいたいとも。

濃い目の甘み・うまみ系のお酒が好きな方は一発で魅了されること間違いありませんね。価格でいったら8000円クラスには確実に匹敵します。(実際はもっと安いです)


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       98点(甘口ですね)

コストパフォーマンス           88点

非常に優秀な日本酒としてお勧めいたします。が肴はいらないです


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。



スーパーくどき上手 純米大吟醸「改良信交」生


石沢亭を司る酒道楽の「日々美しき酒びたりの日々」


山形県 亀の井酒造 スーパーくどき上手純米大吟醸「改良信交」生酒


もはや地酒の中では知らない人はもぐりだよとおもわれるほどのブランドとして育ったくどき上手。

十四代・出羽桜などとも肩を並べるほどの山形の中では有力ブランドとなりました。

わざわざこの商品だけ「スーパー」と銘打っております。

んとですねぇこの酒蔵のすごいところはですね削り(精米歩合)が大きくてもはずさないというところなんですね。

たいてい40%。酒蔵によっては45%以上米を削ると香りは素晴らしく華やかだけど旨みに掛ける日本酒って多いんですよ。たとえば山口県の「○祭」の二割三分・・・とか?どこぞの鑑評会出品酒とかさぁ・・・高いだけで日本酒として成立しないお酒って多いんですね。

そんななかでこちらのくどき上手シリーズは年間を通してたとえば出羽燦々33%・・・とか亀の尾33%とか

心の中で「削りすぎて旨みなんかないんだろうなぁ」と思えるようなお酒を平気で「旨みのあるお酒」として出荷してくるんですよ。何もいえずに脱帽ですねー。

ここの酒蔵さんのお酒は年間通じてほぼはずれなしです。杜氏さんは天才ですな

さてお酒の評価に入ります。まず香り・・・・完全にメロン系の甘い香りをはなっています。味わいも同様。

甘露のお酒・・・まさにそんな感じです。のんで元気になれる日本酒なのですが若干弱点があります。

それは・・・・・・合う魚が乏しいということです。奄美を十分にはなつ以上刺身などは完全に論外です。

それから年間の出荷量が少なすぎてお目にかかれることが少ないということです。つくりとしてはもう数年目にはいるのですがまぁ7割も捨てる?造りだし蔵としては贅沢品でもあるわけでまぁそうそう量が作れるようなお酒でもないでしょうしねぇ。くわえて改良信交という酒米自体もそんなに生産量が充実しているわけではないのでそこらへんも込みで今に至るのでしょうね。

まぁこんないいお酒が手に入るチャンスがあるだけでおいらは満足です♪


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       94点(甘口ですね)

コストパフォーマンス           80点

非常に優秀な日本酒としてお勧めいたします。が肴(あて)は厳選しないと痛い目にあうかも


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。



豊香 純米吟醸(使用米ヨネシロ) 生酒


石沢亭を司る酒道楽の「日々美しき酒びたりの日々」


長野県(株)豊島屋 豊香 純米吟醸(使用米ヨネシロ) 生酒


都内でも取り扱いのある酒屋はかなり限られ限定流通ともいえるようなめったにお目にかかれない日本酒です。

その名のとおり豊かな香りが特徴で日本酒好きをうならせる素晴らしいお酒ですね。

ヨネシロという酒米はやっとここ数年で聞き始めるようになった今まで隠れていた酒米なんですね~秋田の「田人」や長野の御湖鶴など秋田や長野の酒蔵でよく使われているお米です。

もともとシャープに仕上がりやすいというこのお米。どちらかというと掛け米によく使われていたのですが最近ようやく全量ヨネシロという感じの日本酒がチラホラと出始めてきました。

作付け面積がそれほど多くはないのでたくさんの酒蔵が使うことはないとおもいますが個人的にはもっとメジャーになっていい酒米ではないかとおもわれます。

さて肝心な味わいですが香りはラベルがうたっているとおりよく立っています。系統は深い味わいをたたえた純日本酒系の優しい香りですね。

味わいは冷酒で飲むとキンキンに冷やした若いメロン。室温にもどっていくと深い味わいが顔を出します。少し塗る待ったくらいでごっつい骨太のぶわっと広がる甘さと芯にある舌に絡むから口が混雑してなんとも言いがたい深い快感を与えてくれる日本酒ですね。これはうまい。

今年であったお酒としては5番手につけます。いい日本酒ですねぇ~杜氏さんの実力をまざまざと見せ付けられた感じです。きわめて優秀。先日ご紹介した十九を「発展途上」とするとこちらは「円熟」を感じさせます。

長野県に注目すべき日本酒蔵がそろいつつありだんだん「なめるなよ関東勢」の地図が出来上がってきました。願わくばこのお酒がいつも飲める位置でありたいと心からおもいます。



★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       93点(中口~弱辛ですね)

コストパフォーマンス           90点

非常に優秀な日本酒としてお勧めいたします。どの肴にも対応できる懐を感じます。


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。

房島屋 純米吟醸全量山田錦生原酒


石沢亭を司る酒道楽の「日々美しき酒びたりの日々」


岐阜県所酒造(資)房島屋 純米吟醸全量山田錦生原酒


まず一言・・・・・いいすね。このお酒

石沢亭にしては珍しい酸系のお酒です。

酸があるお酒は全般的に辛口になる傾向のお酒が多いのですが、これはそうでもないみたいですね。

酸度2・0・・・たかいけどよくある酸のやらしい感じのお酒でなくてホントすんなりとした中に酸がっ

・・・って感じのお酒です。嫌味なく認められるいいお酒ですね。

偏った口の中を一気に洗い流してくれるかんじが非常にいいです。

辛口・・・なんだけど甘いんだよなぁ・・・・。飲み口はすごく甘く感じるのよ・・・でも飲んでると舌全体をビリビリ

とした辛味が襲ってきつつ酸が主張する・・・・ほんと不思議なお酒ですね~

なんかね虹のイメージ?さまざまな側面があって主張しないけど探してみると「あ。そうも感じる」みたいな

いろんな方向から楽しめるお酒ですね。

20BYで寝かせてあるのも評価でしょうね。多分新酒系だと露骨過ぎたんだろうな・・・。

全量山田錦という贅沢なつくりで寝かせる資金力があって、できたお酒は優秀。言うことないですね

まぁ限定240本ですからお目にかかれる確率もそんなに高くないですけどね。

香りは普通にたつタイプですね。甘めなにおいがします。んーめったに使わない表現なんだけどなんだろう

昔、駄菓子屋さんで買った色つきの水あめのにおいがします。幼き日の郷愁にかられるお酒でもありますね

世の中の3000円台で買える日本酒がこんな日本酒ばっかりだったら幸せなのにねぇ。

抜栓して1週間後あたりが落ち着いた飲み頃になりますね。その観点でも楽しめるお酒ですな


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       88点(中口~弱辛口~中辛口ですね)

コストパフォーマンス           83点

小さい酒蔵ながら実力はかなりのものです。当たり外れには多少ムラがあるものの基本どの

クラスのお酒でもまず大外れと言うことはありませんが蔵癖として酸がわりと立つタイプのお酒が

多いので酸系のお酒が苦手な方には若干割引が必要です。


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。





鳳凰美田 山廃純米吟醸「愛山」


石沢亭を司る酒道楽の「日々美しき酒びたりの日々」

栃木県 小林酒造(株) 鳳凰美田 山廃純米吟醸「愛山」

もはや栃木を代表する地酒蔵の小林商店。小規模な蔵ながら全商品がほとんど外れ知らずという鳳凰美田の

愛山酒のご紹介です。

同クラスの商品自体には50%精米の品と60%精米の品がありますが今回は60%のほうをご紹介いたします。

今年も小タンク一本のみの仕込みとなりますので、数量は極僅か。限られた特約店のみの販売です。山廃仕込み(生もと)での仕込みですが、山廃特有の乳酸系の味わいはほぼ皆無。鳳凰美田の蔵癖であるフルーティでそれでいて優しい味わいはここでも生かされています。

香りはしっかりたちます。系統はメロン系。どっしりとした味わいがあり基本的な根幹は甘め系なのですが舌上にじわっと辛味が残ります。冷で飲むとあまりかんじませんが少しおいて酒温があがると山廃系の乳酸の香りがします。

これは酒の味わい自体に奥行きがあるので抜栓してからも長い間「酒の変わり栄え」を楽しむことができるとおもいます。

常々おもっていることですが(あくまで個人的な見解)山廃で造る酒は米を削りすぎてはいけないとおもっています。やっても50・・・くらいが限度ですね。米の良さを最大限に引き出す製法が山廃なのですから削りすぎて米の個性をなくし山廃で仕込むことはあまり意味がないんではないかとおもうのです。

なので50(%精米)を買いたかったんですが今回は60のものにしてみました。

お勧めの肴はやはり魚の煮つけや割に肉ガッツリ系もOKです。私としては「マグロの角煮」「銀しゃけのムニエル」なんぞやもいいかと。

こいつぁ旨い。お勧めです


★自称酒仙石沢の評価(100点満点中)★

純粋に日本酒としての評価       84点(中口ですね)

コストパフォーマンス           92点

鳳凰美田はもはや文句のつけようのない酒蔵へとなりました。

リキュールを作らせてもうまいし、日本酒を作らせてもなかなかのものを造ります。

ながわくばずっとこのままで維持してほしいものですが、この酒蔵に使ってほしいお米もあるので

今後の発展にも期待したいところです。


※評価対象は後日加わったり評価内容が変わる場合があります。