【〆張鶴 しぼりたて生原酒】
●特定名称 吟醸 しぼりたて生原酒
●原料米 新潟県産「五百万石」(精米歩合60%)
新潟県産「雪の精」(精米歩合60%)
●酸度 1.2 ●アミノ酸度 ?
●日本酒度 +3 ●アルコール度 20%
●酒造年度 H21BY
【賞味期限1ヶ月?】の酒
12月も既に中旬に入り、日本列島では冬型の気圧配置が強まって、いよいよ寒さが厳しくなってきました。
この時期になると、各地の酒蔵から次々と寒造りの新酒が出荷されてきますが、新宿のデパートの日本酒売り場に並んでいた様々な新酒の中から、気になって手に取った一本がコレ、
【〆張鶴 しぼりたて生原酒】です。
これは新潟の宮尾酒造が、しぼりたての新酒を火入れも割り水もせずにそのまま瓶詰めした生原酒なのですが、実は売り場でこのお酒が気になった理由は、裏ラベルに太字で「製造年月日より1ヶ月間を賞味期限としてお勧めいたします。」と明記されていたからです。
このことについてはまた後で述べるとして、まずは味わってみました。
香りは「花梨」のような果実の香りや、「シナモンパウダー」を想わせる甘い香りがあり、そこにフレッシュな香草類の香りも加わって、「フルーティー&フレッシュで甘美な香り」が感じられます。
口に含むとトロリとした口当りで、やや濃密な甘味と程好くキレのある酸、そしてタップリとした旨味が組合わさって、ダイナミックな印象の飲み口が広がります。
余韻は長めで、後口にはアルコールのボリューム感がしっかりと残り、まるで「完熟した果実の甘い果汁に、アルコールを加えたような濃醇な味わい」のお酒でした。
まずは、「しぼりたて新酒」のはつらつとした香味に合わせて、
【リコッタ・フレスカ】を合わせてみました。
これはチーズを造る時に出るホエー(乳清)という水分に、ミルクを加えて再び煮詰めて造られる、南イタリア産のフレッシュタイプのホエーチーズで、見た目はまるで「汲み上げ豆腐」のようです。
食感はややザラリとしていて、味わいは豆腐を微かに甘くしたような、ほんのりミルキーでプレーンな味わいです。
通常はチーズケーキの材料にしたり、ハチミツをかけてデザートとして愉しむようですが、「〆張鶴ソース?」と一緒に味わってみると、そのままではやや物足りない味わいだった「リコッタ」が、お酒の濃密な甘味によって甘いチーズデザートに変化し、そして口の中でサッと溶けてゆきます。
ちょっと不思議な感覚ですが、これはこれで面白い組合せだと思います。
もう一品は、デパ地下の洋惣菜売り場で衝動買いした
【魚介とポテトのアボガドサラダ】です。
これは海老と帆立とじゃが芋を、ペースト状にしたアボガドとマヨネーズで和えたもので、サラダと言うよりはアンティパストのような料理ですが、口当りはややねっとりとしていますが、思ったよりは軽めの味わいです。
「〆張鶴」と合わせてみると、アボガド特有のフレーバーとお酒の酸,じゃが芋の甘味とお酒の甘味,そして帆立と海老の旨味とお酒の旨味がそれぞれ同調して、お酒と料理の両方が、互いにスッと寄り添っていくようなイ、そんなメージの組合せでした。
さて話は冒頭の件に戻りますが、日本酒のラベルに記載されている「製造年月日」というのは、他の食品とは違って、火入れしたお酒では一定期間のタンク貯蔵後に「蔵で瓶詰めされた日」,そして瓶貯蔵の生酒タイプでは「蔵から出荷された日」を示していて、特に「賞味期限」は示されていません。
つまり今回の「〆張鶴」のように、ラベルにお勧めの賞味期限を明記するのはチョット異例のことなのですが、「生酒タイプの日本酒」を、消費者が購入した後で本当に美味しく呑んでもらう為には、従来の「要冷蔵庫保存」と共に「蔵元お勧めの賞味期限」をラベルに示すことも、今後は検討すべきだとは思いませんか?
