大震災も早くも1週間が過ぎました。

被災地の皆様には、まだまだ厳しい日が続きますが、一つのけじめが付いたとして、自粛してきた酒関係の記事を再開します。


先に昨年(2010年)の日本酒の出荷数量の速報を記載しましたが、より近い概数が手に入りました。

2010年(1月から12月)の出荷数量

          589,779kl(326万9440石)、前年比93,1%


今年こそはと「底打ち」が期待された中での、60万石(350万石)割れという厳しい数字です。

その出荷内容を見ると2ℓ、3ℓの大容量パックの比率が36%(前年29%)と一気に伸び、全体の3分の1を超える数量になりました。

その一方で小瓶化が進んでいますから、一升瓶の比率は11,5%位にまで下がっています。


上位30社の出荷状況


順位   銘柄    都道府県   出荷量(kl)  (千石)  前年比%

 1    白鶴     兵庫県    59,710    331    97,5

 2    月桂冠   京都府    50,329    279    95,7

 3    松竹梅   京都府    45,819    254   100,1

 4    大関     兵庫県    35,176   195     95,1

 5    オエノンG 東京他    25,332   141    104,0

 6    日本盛   兵庫県    25,219   140    94,3

 7    世界鷹G  埼玉他    24,095   134    97,0

 8    黄桜     京都府    19,482   108     95,7

 9    菊正宗   兵庫県    17,859    99    98,4

10    白雪    兵庫県    12,955    72     92,8

11    清洲桜   愛知県    12,319     68    94,2

12    白鹿     兵庫県    12,122    67    96,8

13    沢の鶴    兵庫県     9,606    53    91,0

14    剣菱     兵庫県     7,543     42    94,5

15    朝日山   新潟県     7,487     42    102,6

16    菊水    新潟県     5,769     32     93,6

17    高清水    秋田県     4,766     26     94,5

18    北冠    栃木県     4,378     24    100,1

19    爛漫    秋田県    4,225     23     92,7

20    立山    富山県    3,965     22     94,1

21    ねのひ    愛知県    3,796     21     95,6

22    白牡丹   広島県    3,714     21     93,0

23    賀茂鶴   広島県    3,532     20     92,3

24    千福    広島県    3,502     19     92,4

25    土佐鶴   高知県    3,240     1 8    97,1

26    谷の越   福島県    3,092     17     90,6

27    国盛    愛知県    2,881     16     95,7

28    一ノ蔵   宮城県    2,806     16     93,3

29    福正宗   石川県    2,717     15    100,1

30    会津ほまれ 福島県     2,585     14     90,2


以下、前年比が100%を越している

31    吉乃川   新潟県     2,536     14    100,0

36    金鹿    兵庫県      1,599      9    116,3

39    男山    北海道      1,398      8    100,7

50    花の舞   静岡県     1,173      7     106,5

55    司牡丹   高知県     1,013      6     107,2

65    獺祭    山口県       778      4     135,3

68    蓬莱    岐阜県        690      4     106,0

78    酔鯨    高知県        493            100,0  


ベスト30の中で、前年比100を越した蔵がわずか4蔵という数字が、現状の厳しさを物語っています。


※ オエノンGは(合同酒精、福徳長酒類、富久娘酒造、秋田県発酵工業、

          北の誉酒造、越の華酒造など)のグループ

※世界鷹小山家Gは(小山本家酒造、京姫酒造、北鹿、雪椿酒造、賜杯桜酒造

           浜福鶴酒造、越後桜酒造など)のグループ


高知県の司牡丹、酔鯨などはNHKの大河ドラマ「龍馬伝」の後押しがあったそうです。


この数字はあくまでも出荷量だけで、その中身は分かりません。(中身の分析は次回に書く予定です)