続いて、今回持っていった物資の写真など。
感じたこと、思ったことなども、
つれづれなるままに…書いたらボリューム満点に。すいません。
湿気対策セット(すのこ、発泡ブロック、除湿シート)×2組
カラーボックス×1個

湿気対策セットはプレハブのお宅向けに用意したもの。
プレハブ暮らしはとにかく湿気がひどいそう。
除湿器が欲しいと言っていたけど、あまり現実的ではない(費用対効果)と思ったので、
せめて少しでも(今よりは)良くなるように、と選んで買ってみた。
↓すのこと発泡ブロックは組み合わせて使う

「プレハブが狭いので外にテントを張ってそこに荷物を入れてる。
雨が降るとすぐ下から水がしみてきて荷物が濡れてしまう。すのこが欲しい。」
そう要望を聞いていたので、すのこの下に発泡ブロックもつけてみたのだった。
この点は喜んでもらえたよう。
ちなみに「厚手のお風呂マット」という手も考えたけど、
割高だったので、最終的にこの形に落ち着いた。
(すのこ+ブロックだと1500円、お風呂マットだと3000円)
プレハブの湿気のひどさが分かる話。
先日気づいたら「布団がカビてた・・・」そう。
布団は近々配給がありそう、とのことだったのでもしかしたら新しいのを貰えるかもしれない
けど、少なくともこの時点ではまだここのお宅はカビた布団のままで生活していたのである。
(そして新しいの貰ったとしても、同じ環境ではまたカビてしまうことが予想できる。
早く仮設に入りたいだろうなと思う。)
除湿シートも一体どれくらい気休めになってくれるかわからないけど、
何もないよりはいいだろうと思って(私自身をも励ましつつ)買ってみた。
そして渡すとやっぱり喜んでくれた。

↑(水色のやつ)
ちなみに除湿シートは、日干しすれば何回でも使える。(精一杯の気休め)
でもって今は・・「除湿器よりふとん乾燥機がいいかな?」などと考えを巡らしている。
↓カラーボックスは組み立てるとこうなる。(ピンク)

組み立てに必要なプラスドライバーは我が家のを持っていった。
もしかして避難所にあるかな・・?と思って、無かったら貸すつもりで一応持っていった。
そして実際にはドライバーはあった。
だけどそれは「当然ある」のではなく、
「(自衛隊が用意してくれた)お風呂のとこでたまに配給やってて、
ちょうどこないだ配給に(ドライバーが)あったから、貰ったばかり」
だった。物がそこに有るか無いかは紙一重。
昨日なくても今日はあるかも。
消耗品については、今日はあっても明日はないかも。
「子供たちの学校がはじまったけど教科書などを置いておく棚がない、テーブルもない。」
カラーボックスを横置きするとそれを両立できるアイテムになる。
これはお子さんが思いついた「要望」。なるほど、頭良い。
子供が子供の視点で思いつくもの、これも大切な意見だと思う。
ところでカラーボックスは安い。今回買ったのなんか698円。
実際見にいって、ちょっと愕然とした。
「文房具一揃え」用意すると1000円はかかる。衣料品もそう考えると結構高い。
カラーボックスの費用対効果はなかなかのものだと思う。
被災地の人は「カラーボックスなんて頼んでいいのかな…」と気にしてた。
そして実は私も「家具まで買ってあげていいのかな…」と少し考えたのだった。
盛岡のホームセンターでは698円のカラーボックスが売っていた。
私がこれを買うことくらい簡単だ。
数が多くなればそりゃ大変だけど、それでも20個買ったとして2万円ちょっと。
しかも、私は現地に運んでいけるから送料はかからない。
お金の話ばっかりしてるけど、実際買うのにはお金がかかるわけで、
自分で物を買うとき「安いかどうか」は重要。
必要なら最終的に高くても買うけど、安いなら安いにこしたことはない。
最初から「買えない気がする、買っちゃいけない気がする」と思って
却下するのはもったいないなと私は思った、という話。
カラーボックスしかり、炊飯器(一升炊き)しかり。
もしかしたら除湿器もそうなのかもしれない。
(で、色々考えて今ふとん乾燥機を考えている段階。)
本当にみんな、物がなくて困ってるんだから。
その中でピンポイントで「これが欲しい」と言ったものはとても切実なんだ。
なぜそれが必要なのか、理由はそれぞれ。
避難してる環境も、人間も、考え方も、それぞれ違う。
衣料より先に「除湿器」が欲しいのにはそれなりに理由がある。
買ってあげられるかは別としても。
どの順番で何が必要かは、
支援者がこうだと決めつけてるものと実際には大きく異なることがある。
(ちなみに、)
カラーボックスの箱を渡したとき「あ、ピンク」と発する明子さんを私は見逃さなかった。
そんなに好きか w とちょっと笑えてしまった。(明子さんはピンクが好きと聞いていた。)
おまけに買ったもの
鏡6個、髪結いゴム2個セット×2(※下にちょっと写ってる赤いのは私用の購入物…)

全部105円が値下げで30円になってたもの。
100円ショップで買ったとして945円、のところ270円で買えたわけだ。
うれしい。今、「安いこと」がとても幸せ。(笑)
【みなさんへ】
もし、盛岡近郊で激安セールをやってるお店を見かけたら教えてください。
( 連絡先:sakanaputra@gmail.com )
鏡は、「(避難所には)大きい鏡1個があるだけ。娘が使うー!」と喜んでくれた。
こういうアイテムは、あればあったで誰かは要ると思う。
(いつかは余るだろうし、その辺は難しいけど。有るところには有り、無いところには無い。)
(余ったって他の避難所に持ち込めばいい。すごい人数が避難生活をしているんだから。)
次。
掃除機2台 + 紙パック(替)4セット

避難所はホコリがすごくて、子供たちのダストアレルギーが心配とのこと。
ご飯を食べるのも布団を敷くのもすべて同じ部屋。
狭いひとつの部屋に7人(お隣の部屋は8人)が生活していて、
もう二ヶ月近くも掃除機をかけてない。肉体的にも精神的にもそろそろ限界。
欲しい台数の希望をあげてもらうとなれば、
避難所、プレハブ、それ以外の方…きっと全員が欲しがるに違いない。
それはどう考えても無理なので、今回は「貸し出し方式」にしてみた。
1台は避難所で、もう1台は周辺のお宅で使いまわしてもらう。とりあえず2台。
↓わざと本体に「山岸貸出用」とマジックで書いた

何度も自衛隊にお願いしてきたけど、毎回「無いです」と言われ続けてきた。
たとえ貸し出しでも、今日掃除できれば約2ヶ月ぶりに部屋がきれいになるのだ。
(2ヶ月ぶりに掃除機をかけられる喜びを想像してみて?)
ちなみに掃除機は、8980円のものがさらに特価で5680円になっていたのでそれを購入。
さらにその下に3980円のがあったけど、吸引力が倍違うようだったので5680円の方に決めた。
続いて、
盛岡市内に住んでいるKさん(会社関係の知り合い)から預かった沢山の物資。
子供向けの文房具類

新品・中古混ざってるけど、どれも状態はきれい。
かわいいキャラクターもののポーチとか、少し贅沢品でも中古ならあげやすい。
きっとみんな喜んでくれたと思う。
古着(大人用)

ナイロンパーカー3着、布地のパーカー3着(うち1着ワンピース型)、カットソー、シャツ。
「春物、寒いときに羽織れるものがほしい」という要望に応える内容で用意してくれた。
スニーカー(新品、中古)・古着子供服

大人スニーカー1足、子供スニーカー3足、子供用ジャージ3着(うち1着スカートタイプ)、
子供用パーカー・トレーナー・カットソー。
スニーカーは1足を残して全部サイズが合う人がいて、全部その場で喜んで持っていってくれた。
衣類の方はまとめて渡したので、あとからみんなで分配してくれたと思う。
(Kさん、本当に沢山の物資をありがとうございました!)
追記5/22:子供用下着・靴下(新品)も預かってたのを記載し忘れました。写真撮り忘れのため。
やっぱり中古でも嬉しい、みんな使ってくれるんじゃないかと思った。
(少なくとも私だったら普通に欲しいと思うだろうな、と思った)
子供のジャージとか特に。私は子供がいないから今は必要ないけど。
こないだ自分でジャージ探しにいってみて、ジャージってとても高いものなんだってわかった。
かわいいやつ、ちゃんとしたやつをあげるには、むしろきれいに使ってくれた中古品の方が
いい場合もあるんじゃないかな、と思った。
古着OKの人もきっといる。むしろ多いんじゃないかと思う。
(普段から古着屋も利用する私の意見だけど)
とにかく場合によりけりで「決めつけない」のが良さそう。
【みなさんへ】
「きれいめな古着」なら受け取ります。
もし要らない洋服など、被災地に譲りたいものがありましたらご連絡ください。
(特に今はジャージ、パーカーなど。ジーンズなどもいいと思う。
自分が他人から貰って着たいと思えるかどうかを基準に。
それからちょっとした鞄や、ベルト、女性もののストールなどの小物類も、あれば
喜ばれると思う。必要度は高くないから口には出さないけど、あればきっと欲しいはず。
あくまでも中古ならではの「おまけ」として。)
( 連絡先:sakanaputra@gmail.com )
次。
滝沢村に住んでいる友人から。
エネループ充電器+充電池4個

「新しいのを購入したので(4つ充電できるタイプ)こちらは被災地へ」
ということでありがたく頂いてきた。
(アサさん、ありがとうございました!ちゃんと被災地にお届けしました。)
電池はみんな欲しいはず。しかも充電タイプ。
物資はいつも明子さんを通して渡しているので、これは明子さんにあげた。
「よろしかったらどうぞ。もしくは必要な方に渡してもらってもいいです。」
という言葉を添えて。
次。
明子さんの家族向けに用意した物資(サイズ確認済)

お父さん用、カラーシャツとインナーシャツ。
お母さん用、ロンT2枚とデニムシャツ。
子供用、パンツとTシャツ、スニーカー。
靴下5足組×2
明子さんからは、直接要望を紙に書いてもらっていたので(しかもかなり詳しく。→こんな風に)
買いやすかった。
こうすると割と「お使い」のように物資が買える。
本当にその人が必要なものを「具体的に」探せるから買いやすい。
物資を用意してみるとわかるけど、漠然と買いにいくと「買う」のがすごく難しい。
どれを買うか迷ってしまう。もしかしたら不必要かも?と思うと会計に向かう足が鈍る。
(考えたってしかたない、好きに買ってしまえ!と思ってもやっぱり迷うのだ。)
色んな人に「要望の紙」を書いてくれるよう、明子さんに呼びかけてもらった。
だけど、みんな遠慮して書かないのだそう。
結局今回新たにもらってこれたのもたった1枚だけ。
内容は家族分の下着が欲しい、というもの。
本当に、みんな「何をお願いしていいのか、どこまでお願いしていいのか」わからないそうだ。
「なんでもまず書いて」と言ってもなかなか出てこない。
明子さんのように色々書いてくれる人は珍しいのだな、と思った。
と、いうことでやり方を変えた。(^^)
今また希望を集めてくれるようお願いしている。
今度は集まってくれるかな・・・?どうだろう。どうなるか、報告はいずれ。
その他の物資。
実家から貰ってきた鍋・食器類

よくある貰い物の食器とか、倉庫に眠ってたやつ。いかにもなやつだけど・・
鍋はすぐ欲しいといって持っていってくれた。
食器・タッパ類もすべて、役に立ってくれるようだ。
「倉庫で眠らせててもしょうがないやつ」にちゃんと活躍する場ができて
うちの実家にも、食器にも、むしろよかったんじゃないかと思う(笑)
無印のMDF棚

家にあって使わなくなっていたので、持っていってみた。
これもすぐ欲しいといってもらえた。
狭いプレハブの空間でこのサイズの棚は使いやすいのかも?(憶測)
以上、これで大体全部書いた。(ふぅー 笑)
あとは前に買って渡しそびれた洗濯干しとか。ヘアゴムとか、りんごジュースとか。
私は私にできる支援の形を見つけた。
私にできること、それは被災者のみなさんが今、そしてこれから仮設には入るまでの
「つなぎの生活」をしている間、なるだけ(不便な生活の中でも)より良い暮らしが
できるように手助けをしてあげること。
縁を基本に、身近な一人の人間として、困ってる一人一人に耳を傾けること。
それが私の役割、できることだと思っている。
次回、「大槌町 山岸を訪れる 3(その3)」は、
プレハブ小屋に避難されてる方のお宅に寄ったときの話を書きたいと思う。
色々、新たに思うことがあったので。
(つづく)
*
被災地支援用のホームページははじめないことにしました。
これまで通りブログを更新しながら、日々必要なことを続けていこうと思います。
「私は私にできることをしよう」とはじめた支援、
できないことをやりはじめて首が回らなくなっていました(笑)お恥ずかしい。
だから、はじめません。とりあえず。(ごめんなさい)
日々淡々とやるべきことを続けていきます。
遠回りして、やっとまた歩みが進みはじめました。
それから「協力したいから、口座番号教えて」と連絡してきてくれた友人がいます。
(とても久々に電話がかかってきて驚いた。)
「親しくないけどツイッター上で知っていた方」からも突然ダイレクトメールを頂きました。
その友人・知り合いにむけて、
また、次にそう思ってくれる誰かにむけて、私の個人の口座を公開します。
先に断っておきますが、私は「資金を集めたい」という気はありません。
お金はあった方がもちろん嬉しいけれど、無理には欲しくない。
私は、私と私の夫にできる分の支援をし続ける、できるとこまで。
無くなったらそこまで、基本はそういうスタンスです。
山岸への支援は完了。口座情報は削除いたしました。(7/30)
何人かの知り合いから、すでにお金を頂きました。
友人、その先のつながり。小さな小さな縁のひとつひとつが、
私を、被災地を、応援してくれました。みんな本当にありがとう。
私は盛岡に住んで、ここでできること精一杯やり続けます。
これからも応援よろしくお願いします。(エールだけでも十分嬉しい。ありがとう。)
あと、物資を直接送ってくれた方のことも載せたいけど作業が追いつかず。
そちらも後日載せたいと思います。今日はこの辺で、おやすみなさい。