キスミー/ゴールデンボンバー
1. キスミー
2. 夜明けの待人
3. キスミー(オリジナル・カラオケ)
4. 夜明けの待人(オリジナル・カラオケ)
"時代の真逆を行く濃厚接触ソング"としてリリースされた、ゴールデンボンバーのシングル。
セールスコピーとしてはやや過激な印象があるが、これまでの作品にあった企画的な要素は比較的薄い印象。
スタイリッシュなヴィジュアルと、ストレートな楽曲で、シングルとしては久しぶりに正統派の楽曲で勝負してきた、といったところでしょう。
もっとも、90年代J-POPにルーツを持つVo.鬼龍院翔が紡ぐキャッチーなメロディーは不変。
むしろ正攻法に振り切ることで、切れ味は増しており、一度聴けば忘れないインパクトがありました。
"キスミー"は、かつてのMCの定番のフリだった、ということを踏まえて聴くと、より味わい深いものになるのでは。
カップリングは、「夜明けの待人」。
2020年に開催した無観客配信ライブにて、エンディングに使われていたポップチューンです。
こちらもメッセージ性を帯びたストレートな楽曲で、じんわりと胸を打つ。
日常の機微を歌う、素朴で等身大の歌詞は、間違いなく彼らの武器。
ネタがないからつまらない、と言わせないだけの説得力は持っていますね。
ゴールデンボンバーの"音楽"にはニーズがあるのか、セールスや再生回数という形で判明してしまう本作。
ある種、パンドラの箱を開けてしまう部分はあるのかもしれません。
ただし、これを待っていたというリスナーが相応にいるはずだと信じたい。
近年はアルバム曲に落とし込む機会が多かったメロディーメーカーとしての真骨頂、シングルでも炸裂しています。
<過去のゴールデンボンバーに関するレビュー>
ザ・パスト・マスターズ vol.1
ゴールデン・アルバム
酔わせてモヒート
ゴールデン・アワー~上半期ベスト2010~
イミテイション・ゴールド~金爆の名曲二番搾り~