懺悔/ナイトメア
1.一曲目
2.二曲目
3.三曲目
メジャーシーンでも息の長い活動となっているNIGHTMARE。
本作は、仙台のスーパーレコードと通販で2001年に限定販売されたCT。
流通に初めて乗った音源となります。
本当はCDを作成予定だったはずなのですが、制作上の都合で、発売延期のうえ、デモテープとしてリリース。
その謝罪が、ジャケットにも記載されています。
この頃は、まだ仙台貨物の概念が出来上がっていなかったこともあり、ナイトメア本体にも、ネタ要素を散りばめようとする試みが見られるのが特徴かと。
歌詞は掲載されているものの、正式タイトルは書かれず。
「一曲目」、「二曲目」、「三曲目」という表記になっている。
ここまで売れたからこそ、今でもネット上から正式タイトルを探すことはできますが、このまま終わっていたら、永久にノータイトルのまま葬られることになっていたでしょうね。
「一曲目」の正式タイトルは、「自虐に咲く花」のようです。
ミディアムテンポの重苦しい出だしから、徐々にスピードが増していき、キメとフィルインのコンビネーションから、疾走感のあるサビへ。
展開が多く、咲人さんらしい楽曲なのですが、いかんせん、歌声が細すぎるか。
楽曲構成としては、こだわりが見えて好きな感じなのですけれど。
「二曲目」は、「マリアの墓」とか、「ぬくもり」と呼ばれていた楽曲。
「Ultimate Circus」にて、「36.7℃」と名前を変えて再録されています。
ロックバラードのような構成で、「一曲目」同様に構成は凝っているのですが、やはり、鼻にかかったボーカルが微妙。
特に、ラストシーンでキーが半音上がるくだりが、かなり苦しそう。
歌いきれていないのが残念です。
「三曲目」は、おなじみ、「クラッシュ!ナイトメアチャンネル」。
ハードな演奏に、エフェクトをかけて前に出過ぎないようにしたシャウトが重なる。
ニュース番組風の語りが面白いですね。
この楽曲は、後に色々なアレンジで再録されますが、どのバージョンも個性が強いので、これはこれで聴いておきたいかも。
率直に言って、スキルが追いついておらず、良くも悪くも、インディーズ感がぬぐえない。
ナイトメアであることを伏せて聴かせたら、昔よくあったジャリバンドだな・・・で一蹴されてしまうレベルですな。
ここから、まさかメジャー進出して、ホールクラスの会場が埋められるバンドになろうとは、誰も想像できませんでしたよね。
RUKAさんが作曲に参加していないこともあり、メロディアス性が薄い作品に仕上がっているのも要因でしょうか。
とはいえ、王道ダーク系のツボは押さえていて、今に繋がるセンスは感じられる。
なんだかんだで、「自虐に咲く花」は本作でしか聴けませんし、限定500本という希少性を考えても、レア度が高いことには納得です。
付加価値的に、黄泉さんの歌唱力の成長を実感することもでき、熱心なファンやコレクターは聴いておきたいといったところでしょう。
現在のスキルで再録してくれたら、案外、格好良くなるのではないかと思ったり。
＜過去のナイトメア（NIGHTMARE）に関するレビュー＞
NIGHTMARE
majestical parade