ヴィデオグラマァ主催 「奇妙な新宿」@新宿HEADPOWER(2010.7.31) | 安眠妨害水族館

安眠妨害水族館

オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

最近、ライブは自粛しているつもりだったんですが、そんなことはないですね(苦笑)

でも、なんとなく久しぶりだった気がします。


新宿HEADPOWERは、新宿というよりは大久保よりにあるハコ。

横にあった大きいスピーカーがなくなっていて、前に来た時よりも見やすくなっていました。



うらら&悠介セッション(仮)


ex-ポワトリンのメンバー3人で、当時の曲を数曲演奏していました。

あの有名な踊る曲も見れて良かった。

ボーカルは、なぜかドラムだったはずの悠介さん。

本職じゃないので、スキル的にはとっても微妙でしたが、まぁ、こんなお祭り的なセッションもO.A的な位置づけで見れればラッキーって感じです。

ポワトリンって、意外と耽美な曲もやってたんですね。うららさん、さすが、元CHARLESなだけはあります(笑)



LIPHLICH


完全にノーマークだったんですが、とても格好良かった。

音楽性としては、ジャジーな曲や早口でまくしたてる曲、切ないバラードまでバラエティに富んでいて、最近流行りの要素を取り込みつつも、きちんと自分たちの表現としてまとめている印象。

ボーカルさんは、見た目やパフォーマンス、歌い方など、完全に清春意識でしたが、とても安定していました。

終始、表情を変えず、淡々と歌い上げる姿は、経験を積めばオーラのあるボーカリストになるような気さえした。

物販で売っているCDをチラ見したら、フルアルバムなんて出しているんですね。

案外キャリアもあるバンドなのでしょうか。この日、一番気になったバンド。

ただ、客のノリが、バンドの雰囲気に合っていないような・・・

硬派でオーディエンスを距離をとるようなステージングなのに、ハートや咲きが飛び交うのって、少し違和感があるように思ってしまいました。



yazzmad


ex-otoiro、ex-斜GIRLのナオキさんの新バンド。

もうすぐ主催&シングル発売を迎え、本格的な活動へ向けて準備中のようです。

曲は、deadmanをラフに崩したような雰囲気のあるものが中心で、これも格好良かった。

LIPHLICHのボーカルさんが淡々と歌うことで世界観を崩さなかったのと対照的に、ナオキさんは、体全体で感情を表現するようなパフォーマンス。

魅せ方は真逆ですが、どちらも上手かったし、魅せられた。

ただ、「ハロー」は名曲だけど、もっと雰囲気重視で演奏してほしかったかな。

この曲だけ、みんなで一緒に盛り上がろう!的なノリだったのが個人的には残念。

他の曲はとても良かったのですが。

今度発売されるCDのリードトラックを、ラストに披露。

疾走感のあるメロディアスなナンバーで、他の曲とは少し毛色が違いましたが、これはこれでアリではないかと。

ギターが終始不協和音を奏でているな、と思ったら、やはりチューニングが狂っていたようですね。

ラストの曲でようやく修正していました。ちゃんとした音で、また観てみたい。



EsoLLa


ボーカルがex-BELLES、ex-CHARLES、上手ギターがex-ポワトリン、ex-CHARLESの札幌バンド。

元シャルル!うららさんが活動しているのは知っていましたが、Mayaさん(創司さん)まで帰ってくるとは!

嫌でも耽美系を期待してしまいましたが、音楽性は最近流行りのスタイリッシュな系統でした。

まぁ、これはこれで悪くはありませんでしたが。

キャリアがあるだけあって、創司さんのステージングは上手かったです。

少し太って、歳をとった感は否めないけれど、声はあの日のまま。

曲調も、歌メロを活かすような曲が中心ではあったので、聴きやすかったです。

でも、1曲くらいは耽美系が聴きたかったっていうのが本音。

あの声には、LAREINEっぽいキラキラした曲が一番マッチしていると思うもので。



ヴィデオグラマァ


本日の主催。

サポートドラムが、本日1バンド目にセッションでボーカルを務めた悠介さん。

新曲を作れば作るほどcali≠gariに似てきますね(笑)

ある程度、メンバーも意図的にやっているようですが。

この日は、佑哉さんの声が、あまり出ていなかった気がしました。

いつもはもっとさらっと歌っているところでも、高音が辛そう。

それもあってか、全体的にセトリは大人しめの印象でした。

カリガリっぽい曲も、もちろんニーズはあると思うし好きなんですが、「桎梏は雨」や「犬紙、」のような初期の曲を、最近の曲にも合うようにリメイクしたバージョンが特に好き。

カリガリを目指すだけでは、いつか行き詰まる。

こういう、オリジナリティがある曲に、ダンサブルな要素や和風な要素を取り込んでいくようなアプローチの曲も増やしていくべきかな、と。

今のシーンでは、カリガリのような薄い音でのアレンジを貫くのは勇気がいる。重くて厚い音こそ美徳、みたいな風潮がある。

その中で、薄い音で大きくなってやろうというヴィデオグラマァの決意は好感が持てます。

だからこそ、二番煎じバンドのレッテルは、必要以上についてほしくないという気持ちがあるんですよねー。



そんなわけで、LIPHLICHが格好良かったというのは一番の収穫。

yazzmadやEsoLLaも見たかったバンドだし、ヴィデオグラマァも、ここへ来て安定感を増してきている。

声が出ていなかった分は、動きでカバーしていたと思うし、充実したイベントでした。


また、今日ははじめてこのblogの読者だという方からお声をかけていただきました。

プロフの写メ、完全に詐欺なのに、なんでバレたんだろう(笑)

嬉しかったので、いつものライブ仲間も含めてお食事に誘ってみましたよ。

ライブは、同じ趣味のお友達が増えるのも魅力のひとつなんだな、と思うようになってきた今日この頃。