それはまさに一目惚れじゃん‼


午後の仕事が捗らず、残業なってしまい心配した同僚の陽(よう)が興奮ぎみにいった。

一目惚れ…かな?

だって気になって、頭から離れなかったんだろ?真斗にも遂に好きな人ができたかぁ~

俺はあまり彼女が欲しいとか思わず、あまり女性に興味がない方だった。周りの同級生達が結婚して子供がいたりするが、話を聞くと責任と束縛の単語しか思い浮かばないような愚痴を聞く方が多い。
人を好きになり、その人の人生を背負うのは相当の覚悟だ。俺には出来ないな~なんて考えたりしていたら、あっという間に35歳だ。

なぁ、明日もその場所で飯食うんだろ?また、会ったらさ、運命じゃん‼声かけてみたら?

バカ!そんなの相手が引くだろう!

思わず、陽に言われてツッコミを入れる。
俺は、彼女の事を何一つ知らない。ただ、美味しく食べ物を食べるあの顔をずっと見ていたいとあのとき思ったのは事実だ。