その②から続き
今日は母さんが亡くなって、49日の法要があった日だった。久しぶりに村田家のきょうだい全員が、母が最期に暮らした質素なアパートに集まり、思い出話をしながら遺品整理していた。
三女「あらいやだ母さん……。私が小学校のときに書いた作文まで取ってあるわ」
長女「ああそれ……。みつ子の作文が入選したといって、自慢していたわよ近所の人に。あの子は、頭がいい子ですからっていつもみつ子の自慢していたわ」
三女「母さん……」
次女「見て! 父さんが母さんに送った絵葉書よ!」
三男「本当だ。あの不器用な父さんがなぁ……」
次男「あ、俺が将棋大会で優勝したときの賞状!!」
健二「なんだかんだ言って母さん、お前のことを一番気にかけていたぞ。次郎は誤解されやすいけど、照れ屋で正直ないい子なんだって、お前が警察に捕まったときも一生懸命かばってくれていて……」
次男「うう……、母さん……」
※注)、母の遺徳にしのび泣く村田兄弟。
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※注)、バーの風景に戻る
女A「なによマスター。これじゃあただのいい話じゃないの」
男A「いや、この後なんですよあさみさん。この後台無しポイントなんです」
女A「どういうこと?」
男A「健二さんたち村田きょうだいが遺品整理をしていたら、出て来てしまったんですよついに……」
その④へ続く