2018年度冬山合宿「五竜岳(遠見尾根)、唐松岳(八方尾根)」 | 群馬境町山の会 "SAKAIMACHI Alpine club"

2018年度冬山合宿「五竜岳(遠見尾根)、唐松岳(八方尾根)」

2018年12月30日(日) - 2019年1月1日(火)

遠見尾根 - 八方尾根

参加者:6名;渡辺リーダ、入江、桐林(筆)、寺本、小堀、大和会長

目的:3000 m級稜線上行動

 

元旦初日の出をライトに、集合写真。桐林が撮影。小遠見より。鹿島槍と五竜。

 

1日目(12月30日SUN)

前日に装備の仕分け、事務所就寝。前会長の小暮さんに手伝いをしていただいた。

これだけの人数になると、予定を合わすのに一苦労。

午前4時手前に全員集合。半に出発。年末、天気が荒れる予報を見ていただけに、士気が下がり目。

高速の湯ノ丸PAにて休憩。八ヶ岳が綺麗に見えていた。今から向かおうとしている北アルプスはというと、雲で覆われていた。何かと、暗い気持ちになっていた。

 

白馬有料道路を通過。雪が舞う。白馬五竜スキー場。雪だ。

年末混雑ゆえに、駐車に慌てふためいた。

第4駐車場へと誘導されたが、そこの駐車場スタッフの親方に上へ行けと言われた。

エスカルプラザの人には第4駐車場へ!とにかく眠い。早く動きたい。

 

やっとのこと、ゴンドラへ。春山合宿のときと同じ人か?登山安全委員の人に計画書提出。

福岡教育大学の人が入っている情報をもらう(しかし、後日九州大学山岳部4名だったと判明)。

3日前から雪が降る続いているもよう。景色がないし、風もあるし、省電力モードへ。

 

ゴンドラ、リフト、そして地蔵の頭へ。

とにかく積もっている。昨年の谷川岳、西黒尾根より、キツイ。

積もりたての雪で、フカフカ。カンジキを履いていても、どんどん沈む。

ラッセルの違いがわかる渡邊リーダ曰く、これが本当のラッセルとのお墨付きをいただく。確かに息がすぐにあがる。

交代交代先頭を変えて、ラッセルラッセル。疲れたら先頭を交代せよとの渡邊リーダの声にうんざりする。

はぁ、これがつづくのか...。

景色もなく、何にもなく、黙々と歩く。あるのは視界100 m先の景色。真っ白だ。

今日の夜のスパゲッティしか、楽しみを見いだせなくなる。

 

小遠見手前の平地で、あのエスパース色を発見。

この中を歩いていた人がいるとは!こんにちは!

川崎の山岳会の3名。中遠見までで引き返してきたのこと。それまではトレースがあるらしい。

今までの道のりでは、トレースかな?程度の道。風によって消されていたようだ。

その後、小遠見を超えた鞍部にて泊。15時手前。

踏み固め、初使用のジャンボ6 - 7人用テントを設営。

19時ごろ就寝。風の音を聞きながら。端っこは、やっぱり寒かった。

 

進み具合と雪の量を見て、渡邊リーダが判断。

明日は、テントをデポ。行けたら西遠見を折り返してくる。

春山合宿の際は、大遠見を超えたあたりで泊。進み具合がゆっくり。ラッセルを実感。

 

2日目(12月31日MON)

4時起床。渡邊リーダの一声で起きた。

味噌ラーメンと赤飯、ミソスープ。一袋だけ辛ラーメンを入れたが、辛い。

ミソスープは不評。桐林しか飲まず。ココアが若手衆に人気。確かにうまい、濃いめが。

 

遠見尾根は電波がビンビン。天気は正月の午前まで持つとのこと。

いけるところまで行く。五竜に近づく。

前日の白白白白の景色とは違い、雲が流れていき、当初の予定であった八方尾根が見えた。

遠い。夏だと五竜から唐松まで2時間。ラッセルがあるだけでこんなに違うのかと実感。

 

青春的入江ワンショット。

トレースを自分たちでつけていく。

中日の天気が初日にもあればと、IF思考をするが、それもまた人生かな。

テントサイトから大遠見まで4時間ほど。

 

気持ちがとにかくいい。周囲の景色を堪能しながら歩く。

雲が北アルプスを覆い隠していたが、午後に向かうにつれて薄くなっていく。

 

大晦日、やっと、姿を現した五竜。長かった。この景色を見ながら尾根歩きをしたかった。

タイミングが重要。それと、歩き方練習をしていれば、もう少し近づけたか。

今回の合宿では、ここが最高到達地点。

 

その後、大晦日入りした登山者と約10人ほどすれ違った。

二人組夫婦?

九州大学山岳部4名

二人組おじさん

単独

関西パーティ4名

3日目(1月1日TUE)

前会長が口を酸っぱくして言っている生活力がついてきたか、朝活がはかどる。

めんつゆの粉を使っての雑煮が意外と好評を得た。さすがの渡邊リーダも脱帽。大和会長も「うめぇな」の一言。

テントをたたみ、荷物を持ち小遠見へ。

前日のトレースは、風が強いところは消失。快適には変わりない。

 

さぁ、元旦。

天気は、最高。

雲はなし。

無風に近い。

 

小遠見にて、日の出を待つ。

それまで雪壁を作る。

 

大和会長と日の出。

初日には、ピンクリボンを付けながら来ていただいた。

学生時代から、仏のヤマト、と呼ばれていただけ、黙々と事を行う姿には安心感が漂っていた。

 

昨年度の谷川岳合宿時でもそうだが、雪のつき方で全く違う歩き方になる。

コースタイムは当てにならず、パーティメンバの体力と人数によって左右される。

天気によって雪の硬さも変わり、疲労度が全く異なる。

リーダになるには、

パーティメンバ体力の把握、トレーニングの計画、そして、褒め力が必要である。

 

無事に冬山合宿を終えることができ、とても良かったと思います。

今年は、初日の出を見ることができ、いいスタートを切れました。