【2018年度夏合宿】谷川岳烏帽子沢奥壁「南稜」(2日目/2日間) | 群馬境町山の会 "SAKAIMACHI Alpine club"

【2018年度夏合宿】谷川岳烏帽子沢奥壁「南稜」(2日目/2日間)

2018年度夏合宿

8月11日(Sat) - 8月12日(Sun)

谷川岳

1日目・幽ノ沢V字状岩壁右ルート

2日目・烏帽子沢奥壁南稜

 

8月12日日曜日

4時に起床し、5時ちょっとすぎを登山センターを出発する。

一ノ倉沢出合に6時ちょっとにつき、ここからハーネスを着けた。

ゲレンデのみで、実際の壁にとりつくのは始めて。そして、初の一ノ倉沢だ。

ドキドキが止まらない。

 

南稜テラスまでのアプローチがとにかく大変だ。

話には聞いていた。ここまで傾斜があったり、気を抜けない箇所が多くあったりと、疲れた。

帰りにここを通ることを考えたら、日が暮れるまでに...

ネットや本で見ることができる写真とは、全く違う景色が眼下に。

高度感が違う。お酒で酔っぱらったときに言っていたらしいことがある。

「俺はちっぽけな人間なんだ。」

こんなセリフを吐いた自分は、また新しい感覚で知らぬ間に言っていることになるかもしれない。

 

8時手前に南稜テラスへ到着。

名古屋山岳会のパーティが先行。あとでわかったことだが、2人と3人パーティを組み、登っていた。

上右図は、2ルンゼ。そしてマッターホルン状岩峰、そしてドーム壁。

南稜テラスから見る、2ルンゼがきれい。国境稜線に突き上げてみたい。

 

さてここから岩登り。

8時過ぎから。

トップを渡邊、2番、3番を入江、桐林で入れ替わり。

1ピッチ目

南稜テラスから、見えないチムニーを乗り上げ終了。

 

2ピッチ目

アンカー手前のルートを凹状のほうへ行かず、直上し高度感をまた感じた。

 

3ピッチ目

草付を経て、ハング手前まで行く。

 

4ピッチ目

谷川上方では、雨が降っているらしく、岩から染み出た水でよく滑る。

渡邊がルートを左方に取りすぎ、ヌンチャクを入江が苦労して取ることに。

 

5ピッチ目

チムニー状ところへは行かず、馬の背へ。

最後の壁が、南稜で一番難しい。

ここがクライマックス。

桐林は、お助けを使ってしまい、悔しさが残る。

濡れていた岩に怯え、黒岩の初心者ルートを登っていないことに腹立った。まだまだ練習が足りていなかった。

13時ぐらいに着。

 

 

この後、6ルンゼを下降。途中、空中懸垂となる箇所があった。

南稜テラスへ、そして一ノ倉沢出合へ。

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初めての本番は、谷川岳の岩場のスケールの大きさを感じることができた。

数多くのルートを見ることができ、こんなところを登るのかと、飽きれることもあった。

約100年もの歴史がある岩場を、これまで数多くの人たちが攀じてきたことを考えると興味深い。

「なぜここを登ろうと思ったのか」

最初期の登攀者は、どんな気持ちで登ったのか。

 

南稜初登攀は小川登喜夫と小川猛男。

 

参加者

CL渡邊、入江、桐林(執筆)