さらば羞明(眼球使用困難症) | リコーダー吹きの休日Recorderist's Holiday

リコーダー吹きの休日Recorderist's Holiday

リコーダー奏者の斎藤夕輝です。
自分の好きな事が誰かの息抜きになったらいいなと思ってやっています。
Hi, I'm Yuuki Saitoo, a recorder player.
I'm doing this hoping this can be a break for someone.

contact→
SkyPhone
38177449
(電話のみ/Only talk)

今回はちょっとした、というかとんでもない事かもしれないニュースがあって携帯を取った。


ここではまだ話してなかったと思うけど、僕は約6年前から、''羞明(眼球使用困難症)''という難病を患ってきた。
少なくとも日本の医学界ではまだほとんど知られていなく、治療法も確立されていないけど、現在、国内に少なくとも10万人はいるらしく、昨年からようやく国が調査を始めたそうだ。


どんな病気なのかというと、光を過剰に眩しく感じてしまうというものだ。
電子機器の小さなランプを初め、街灯は全て太陽みたいに見えるし、酷くなると昼間の空気すら眩しくて、外はもちろん家の中までもが眩しく感じるようになる。
それでも無理して光を見続けると、目や頭が痛くなり、首とその周辺が凝り、激しい倦怠感に襲われ、横にならざるを得なくなって、体が内側から爆発していきそうな何とも言えない苦痛に見舞われる。
これは僕の場合の症状であって、他にもあるみたい。


だから僕は、サングラスをしたり、帽子を被ったりする事で遮光をして、だけど春が近づいて日差しが強くなってくるとそれでも眩しくて、今度は溶接用の特別なサングラスをしたりして、部屋は遮光カーテンや段ボールを使って窓を全て塞いで、外に出るのは諦めていた。


前に、光を大量に見てしまった後、帰りのエレベーター内で突然強い倦怠感に襲われ、さっき書いた爆発していきそうな感覚に襲われ、悲鳴を上げて床に倒れ込み、そのまま動けなくなってしまった事があった。


携帯は画面を一番暗い設定にして、ナイトモードにして、横見防止設定で画面をボヤけさせて、そこにさらにアプリを使ってもっと暗くして、背景を黒で文字は白の設定にして、そうやって携帯から出る光を最小限にして、それでも携帯を使うのはどうしてもの時だけにしていた。
どうしてもっていうのは、僕は他の病気もあるんだけど、横になってるのも辛い、聴覚過敏もあるからラジオも音楽も聴けない、出来る事が無い、何とかして気を紛らわせるものが欲しい・・・そんな時。
それでも眩しいから、使ってしまった日は一日中ダウンして、数日間引きずる事もある。
実はここのブログも、そうやって書いてきた。


だけど今年の春に入って日差しが強くなった事でその羞明がもっと酷くなり、遂に、アイマスク生活になった。
夜寝る時以外、酷い時は夜寝る時もアイマスクを付け、それでもアイマスクの周りから入ってくる少しの光や透けて見える光のせいでダウンしてしまうような時は、上からもう一枚アイマスクをする。
当然視界は真っ暗。
盲人だ。
たけどこの病気には障害者手帳は出ない。
ものが見れない上、光を見てしまったら具合が悪くなってしまうというのに。
実際、何も見えなくなった方がずっと楽で、盲人になって僕はほっとした。


それが今から約一ヶ月前の話。
そして一週間前、僕は、突然光が見れるようになった。


僕は約4ヶ月前から月2回のペースで、''アトラスオーソゴナル施術''という施術をしてくれる所に通っている。

卵の殻も割れない程のほんの僅かな振動を与えて首の第一頚痛の歪みを正す事で体全体の骨格も正されて身体の至る所の不調が治るというもので、首は色んな神経が関わってるから骨をボキボキ鳴らすのは危険な事だけどそういう事はしない。

肩こりや足痛や腰痛、背骨の痛み、顎関節症などを初め、難聴や自律神経失調症やパニック障害、他の、医者からは見放されるような数々の症状を治してきたS先生が、月の半分を新潟と東京で行き来して施術を行っている。
軽い羞明の患者さんもか何人か治してこられたそうだ。
先生曰く、僕の場合、長年かけて第一頚椎が可哀想なぐらいよじれていて、それが原因で、視覚、聴覚、自律神経に異常をきたしているとの事だった。
僕は首とその周辺のコリも酷い。
先生の主張は、第一頚椎の歪みが、神経系・骨格系・心因性の疾患と関係し合っているというものだ。
ここではちゃんとした説明は省くけど、物事には必ず理由があると思っている僕にとって、先生の説明は理論的で納得のいくものだった。


それから、先生は体を動かす事を指導されていて、だけど僕は倦怠感からそれが出来なかった。
その事を伝えると先生は「施術を続けてるうちに動かしたくなりますから」と言った。
そしてその言葉通り、光が見れるようになった日の数日前から、あんなに動かしたくても動かなかった体が動かせるようになった。
特に、固まっている首や肩や腰をよく伸ばすようにした。


それと、光が見れるようになった日の一週間前くらいから、羞明患者に不足していると聞いたマグネシウムを、スーパーに売っている海水にがりを一日30滴水に入れて飲む事で摂取していた。

マグネシウムを取り始めたら眩しさでダウンする事が無くなったのに取るのを止めたら羞明が悪化した、という話を聞いた事がある。

(マグネシウムは腎臓に問題がある人は摂取注意だそう。)


僕は事の経緯を、羞明患者でユーチューバーのやのっちさんに報告した。
やのっちさんは羞明(眼球使用困難症)患者さんたちを個人的に調査して調査書を出したりもしていて、羞明に詳しい。
そのやのっちさんに言われた。
「重度の羞明が良くなったという事例は、世界で初めてかもしれません。」
僕は、羞明患者のホープ、さらには羞明界のプリンスと呼ばれてしまった。
実感が沸かない。
僕のプリンセス、どこだーい。


今もまだ完治した訳では無く、電子機器の光は眩しく感じるから、今も先に書いたような画面設定で書いていて、強い日差しは眩しく感じるから、無理は出来ない。
だけど、眩しく感じるようになってきたな、という時に首やその周辺を伸ばしたり動かしたりすると、眩しさが軽減される。


それと、羞明が良くなったのと同時に、慢性疲労症候群かと思われる症状も鬱もイライラも耳の詰まりも聴覚過敏もくしゃみをした時の喉の痛みも、それから舌のジストニアも、さらにはお腹の調子まで良くなってる。
子どもの頃から超便秘体質だった僕が、ここのところ快便すぎて困ってる。
って言うと言い過ぎかな。

最近、骨盤と背中の骨を矯正したら重度の便秘が治ったという話を聞いて、ネットで調べてみたら骨盤が原因の便秘もあると書いてあるサイトもあって、S先生も第一頚椎のズレが全身を歪ませると言ってるから、やっぱり関係あるんじゃないかな。

それからマグネシウムも便秘に聞くらしいし。

どっちが効いたんだろ。


思い返せば、僕(みそじ)は小学生高学年の頃から鬱気質だったんだけど、その少し前、絵を描くのが好きだった僕は描く時に片目だけやたらと紙に近づける癖があって、そのせいだと思うけど、中学の卒アルでは顔が首から少しずれててカッコ悪い感じになってて、そしてその頃から、よく耳が詰まってた。
母親からもよく、「猫背だよ」って言われてたな。

自分も猫背なのに。
高校を卒業した頃には本格的な鬱病になって、大学の時には重いリュックを背負ってたせいで体を痛めて、7年前に別の病気で始めた闘病でさらに姿勢が悪くなって。
そうやって少しずつ首が歪んでいったんだと思う。
S先生も、「長年かけて歪んだような歪み方をしてる」って言ってた。


良くなった理由はハッキリとは言えない。 

絶望的だったコリがかなり良くなってる事と、首を伸ばすと眩しさが軽減する事を考えるとS先生の施術のおかげが大きいのかなと思うけど、どうやらマグネシウムも便秘のみならず神経過敏や鬱にも効くみたいだし。


さっきも少し書いた慢性疲労症候群に関しては、僕は病院で診断された訳じゃ無いからこれもハッキリとは言えないけど(2016年に発表された、慢性疲労症候群と診断される症状の条件は満たしてる)、S先生の施術はこのサイトに書いてあるものと同じだと思うから、やはり関係があるのかも。


羞明にも原因は色々あるようで一概には言えないし、僕も無責任な事は言えない。

だけど世界初?のこの事例、伝えない訳にはいかないから、こうしてここに書く事を決めた。

羞明には鬱病の薬の副作用からなるものもあるらしいけど、僕は飲んでいないからそれじゃないはず。
どこかで誰かにジュースに混ぜられたりトンカツの衣に混ぜられたりして飲まされてなければだけど。
それから、脳梗塞が原因のものもあるらしいけど、僕はなってないからそれも違う。


アトラスオーソゴナル施術は日本ではまだまだマイナーなのだろう。
保険適用外だ。
いつか日本でも保険適用になる事を願うし、出来る事をしていこうと思う。


ちなみに僕の友達は、事故で首を打ってから26年間止まらなかった手の震えが、S先生の施術直後から3日間止まった。
3日後にまた震えが始まってしまったけど、人間の体は癖があるから、一度首が正しい位置に戻ってもまた元の状態に近づいてしまうそうだ。
それを、定期的に施術を受ける事で少しずつ正しい位置に癖付けていく、という感じだ。
だから悪い状態が短ければ短い程、施術も早く終わるそう。

だけど面白い事に、施術直後にあまり変わらなかった症状が、それからしばらくたって良くなるって事もある。

体の骨格を決めているの脳らしく、施術後、脳適応していくらしい。


僕が、「30年かけて悪くなったものが死ぬまでに治りますか」と冗談ぽく聞いたら、先生は、何当たり前の事を聞いてるんだとでも言うかのように、真面目な顔で「すぐ治りますよ」と即答した。


6年間付き合ってきた羞明や、それ以上の年月付き合ってきた他の症状とも、もうすぐおさらばなのかもしれない。
それまで、この病気たちを、存分に味わってやろうと思う。



追記:

もう何週間も前からマグネシウム(にがり)は止めて、ちょっと前にアトラスオーソゴナル施術を受けたら羞明もコリもさらに良くなって、相変わらずの快便だから、やっぱりアトラスオーソゴナル施術のおかげかなと思ってる今日この頃。

だけどどうやらアトラスオーソゴナルにもいいお医者さんとそうじゃない場合があるみたいなので、試してみる時は口コミなどを読んで下調べした方がいいと思います。

(2021.8.16)



追記:

アトラスオーソゴナルを始めて、効かないからとすぐに止めてしまう人がいるみたいですが、僕の場合は良くなるまでの7ヶ月の間に目に関しては悪くなる一方でした(夏に近付いてたってのもあると思うけど)。

アイマスク生活になったのも施術初めてからでした。

その他の症状に関しても、施術の効果が停滞しているように思えたり、悪くなったり、心が折れそうになる事もありましたが、そこからさらに良くなって、頑張って通って良かったです。

考えてみれば、体が新しい状態になるんだから、それに適応する過程で一時的に悪くなっても不思議じゃないと思っています。

ご参考まで。



追記②:

最近思い出したんですが、アトラスを始める前、ストレートカイロプラクティック(骨格を一瞬の刺激で正す施術)と、鍼(全身にアプローチするタイプ)を、違う時期に受けてました。

そのお陰で全体のバランスがある程度整ってたから、アトラスが聞きやすい状態になってたのかもと、今となっては思います。





羞明患者のための署名↓





羞明ユーチューバーやのっちさんのチャンネル



同じく羞明ユーチューバーの木下住男さんのチャンネル



関連記事↓
related articles↓ 
電話できない方は↓
If you can't make phone call↓
saitouyukisaitouyuki@gmail.com