♨水1.5ℓを装備♨
今回は有間峠と有間三等三角点を目指します。
名栗~有間のルートがキツイことはあらかじめ分かっていたので、訪れるのは連休初日の土曜を予定していました。
…が、結局この日はDNSに。
毎度のことながら前夜にポン酒飲みすぎて二日酔いパーティードリンクを堪能した余韻が抜け切りませんでした。
日延べスタートとなった翌日曜は、雲間から時おり薄日の射すまずまずの空模様。
暑くなく寒くなく、本来であれば自転車日和のはずですが朝から身体は鉛入りです。
近頃は筋肉疲労だけでなくアルコールのダメージまで回復が鈍ってきたようで、肝心のモチベーションも依然高まってくれません。
何とか布団を這い出してノロノロ身支度をし、自宅をスタートしたのが午前9時前。
回らない脚、重たい図体を無理やり動かして名栗湖の手前に着く頃にはすでに11時を過ぎていました。
清流を湛え、うっすら霞たなびく名栗の町は相変わらずキレイですが、私の気分は一向にノッてきません。
どうものっけから不穏な空気感が漂います。
この有間ダムの手前に、距離は短いですが激坂があります。
毎度無理して上るので、たいがいこの時点ですでに脚は棒のように突っ張っています。
もちろん、今回も例外ではありません。
目指す有間峠は遥か前方にチラ見えする山のてっぺん辺りにあります。
景色として眺める分にはイイですが、あそこまで行くと思うとすでに心が折れそうです。
もう時効でしょうから告白しますが、じつは前回のアタック はとんでもない苦行でした。
原因は‘水’です。
当時まだ初心者だった私は軽い気持ちで飲みかけの500mℓボトル1本しか持たずに峠道に入り、猛烈な「渇き」の洗礼を受けました。
結局、あまりの渇きに耐えかねたコース終盤、道端の岩からわずかに染み出す湧水の上になりふり構わず這いつくばり、直接口でチューチュー吸って凌ぐ事態に陥りました。
‘危険を感じるレベル’とはまさにこのことです。(笑)
どうもイマイチ気乗りしない今回ですが、水だけは1.5ℓも持ち込んだので安心です。
少なくとも渇きに悶絶することはない…というのが気持ちの支えとでも言いましょうか。。
不穏な空気感をいっそう煽ったのが、このコンクリート斜面の崩落です。
画像をよく見ると大型の重機が豆粒サイズで写っているのでその規模が窺がえると思います。
当然、道路は通行止め。
湖畔およそ半周分ほどの遠回りを余儀なくされ、気持ちの萎えに拍車がかかります。
♨やっぱり悶絶♨
有間峠へ向かう林道「広河原逆川線」の起点です。
名栗湖の海抜は316m。ここから有間峠まで距離およそ10kmで標高を800mほど上げることになります。
出足快調とはまでは言いませんが、前回訪れたのがもう3年半も前のことなので苦戦の記憶はすっかり薄れています。
なんだ、案外イケそうじゃん…
適度な傾斜、普通の舗装を横目で見てわずかながら活気を取り戻し、鼻歌交じりで突入です。
この時点では。
歩を進めることしばし。
…あれ?このコースって案外ユルいんだっけ?
と錯覚しはじめた矢先、ついに出ました。
あそこに見えるガードレールはまさか。。
げえっっ!
やっぱり始まりました。
うっすらと蘇る悶絶の記憶。
リアルに浮かび上がる悶絶の予感。
九十九折の出現です。
「コレはただ足を着いているんじゃない。写真撮影のため立ち止まっているのですヨ。」
自分を偽ってみたところで現実は変わりません。
おやじはもう確実にグロッキー一歩手前です。
そこで途中からは開き直って堂々と休憩をとるようにしました。
まだ行程の半分ほどしか消化していないのに、すでに脚はへにょへにょ、息も切れぎれです。
遠くのガードレールを発見するたび、ものすごい勢いで精神が削られて行きます。
マジっすか? もー、マジっすか!?
行程を2/3ほど消化したでしょうか。
この辺まで来るとそこそこ標高を上げているはずですが、それでもたたみ掛けるように九十九折が現れます。
目の前に「間違いなくそこにある疲労」を突きつけられて、私はほとんど半ギレです。
こういったケースで怒りのアドレナリン効果を期待できるのは達人のハナシであって、私のようなチキンおやじはむしろ萎え方面にブーストがかかります。
もう何度心が折れそうになったでしょう?
今度こそ本当にボキリと音をたてて折れそうです。
不穏な空気感はやはり見事に的中です。
それでも、下を向いて歯を食いしばりペダルを踏み続けていれば、それなりにイイことも起こります。
やっと稜線伝いまで高度が達すると、道の傾斜が緩くなり一足早い紅葉がちらほら見え始めました。
足もとは所々に夏みかん大の落石が転がっていて路面良好とは言いがたいですが、頭上には空が開けてきて爽快感が一気に広がります。
ゴールの有間峠までもう少しです。
♨フタを開けてみると♨
着きました。
有間峠です。
まずは休憩。
幸い水もまだ余っていたので、眺望を楽しみながらホッとした気分で喉を潤します。
さて。
落ち着いたところで本日のメイン、三角点を探してみると…
ジーーーザス。
有間三等三角点のあるタタラノ頭までここから更に徒歩で40分!?
しかも今日は例の‘山NG’のジョギングシューズを履いているのに??
ここから往復1時間弱を費やすと、おそらく帰宅は日没を過ぎます。
何より脚力のダメージもすでに結構なレベルまできています。
そう。
この遊びを続けるからには、兎にも角にも安全が第一。
なのでここは・・・
撤退! ○| ̄|_
ヘタレ大人の判断、やむなしです。
…で、リベンジ、、ですか?
気が向いたら…しますよ。
ええ、気が向いたら。もちろん。
まあ、そのうちいつか。
たぶん。(笑)
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