たとえばはじめに、Aさんと顔のベクトルが似ているBさんに対し、

 

「BさんとAさんは顔が同じだから見分けがつかないです」

 

 といった発言をすると、おそらくBさんは内心、「あたしのほうがよっぽど◯◯よ!」と思っているはず、である。

 

 次にBさんとあったときに、

 

「これは本物のBさんですね。よく見たらBさんのほうが◯◯です」

 

 などとほざくと大抵のばやい、やたらと機嫌がよくなるのである。

 

 これはAさんBさんともに大して美人でない場合、つまり関心がないばやいによくやる遊びである。

 

 

 逆にAさんに対してもはじめに、

 

「AさんとBさんは顔が同じだから見分けがつかない」

 

 という発言をし、次回にあったときに、

 

「これは本物のAさんですね。よく見たらAさんのほうが◯◯です」

 

 などとほざくのである。するとAさんは喜ぶのである。

 

 AさんとBさんがお互いを意識し合うそれを観察するのはなかなか面白いのである。

 

 

[美と嘲笑のカデンツァ]

        CONTENTS

【サイクロイド】

【他者から送られた回想と妄想の再生】

【目覚ましき嬌声】

【あいつという名のあいつ】

【オリジナル曲】