主役は『子供たち』 | 最期の川 ~生まれてくれてありがとう

主役は『子供たち』

小学1年でサッカー少年団に入団し、
父さんがお前たちの学年のコーチになり、
6年間共に戦った。

竜太が言った言葉ずっと覚えてるよ。

『卒業式より卒団式のほうがヤバかった』


子供たちと共に笑い
子供たちと共に楽しみ
子供たちと共に遊び
子供たちと共に戦い・・・

そこにあるのは必ず『子供たちと共に』

だから
子供たちと共に泣くことができる。

父さんはそう思ってます。


少年団の主役は『子供たち』

指導者、及び保護者は主役である子供たちの
一番のサポーターでなければいけないんです。

自分が楽したいから、自分が楽しみたいから、
自分が満足したいから。

そんな理由で子供たちの笑顔を奪うなんて本末転倒。
オトナの都合は後回しで当たり前。

オトナの都合を後回しにするといった当たり前の
考えを持ち合わせてないもんだから
子供たちのサッカーの活動に協力することを
『負担』などとほざくバカがいる。
オトナの都合を後回しにすることが当然のことなのに
『犠牲』などと考えられない言葉を吐く。

そして子供たちが歩んでいく道を指差してあげれば
いいだけなのに、自分の指導に酔って、教え込ませて
子供たちから自由を奪い笑顔を失くしてしまうといった
エセ指導者が幅を利かす。


竜太、父さんはそんなオトナじゃないよな?

お前たちの少年団最後の公式戦、6年間で初めて
父さんはベンチから声を出すことをしなかった。
というより泣いてしまいそうで、できなかった。

けど、お前たちは低学年の頃から苦戦していた相手チームに
完勝して父さんにプレゼントしてくれたよね。

最後の最後、父さんは一緒に戦うことができず
ただのサポーターになった。

でも、成長した竜太とチームメイトは自分たちだけで
勝利を掴み取ってくることができた。

本当に嬉しかった。
しかし、このメンバー最後の試合がとてつもなく寂しかった。

全員笑顔でベンチに戻ってきた、お前たち一人一人の
頭を撫でながら、父さんは泣きじゃくったよな。


父さんは決して『デキた指導者』じゃないと思う。

でも、子供たちと戦うという点においては
『宇宙一の指導者』だと思うな!


子供たちの笑顔を守るために
父さんは新しいステージに向かうつもりです。

竜太の応援はいつも聞こえてる!
頑張るよ!