続・国会図書館サーチを「総合検索システム」として利用する | 特許翻訳 A to Z

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以前に書いたいくつかのテクニックの続編です。ここでも、国立国会図書館サーチを使います。
あれから半年を経て、いくつかの新たな利用方法に気づきました。
前回ほどは汎用性がないかもしれませんが、個人的にはわりと重宝しています。

続きですので、「例6」になります。

【例6】欲しいテーマの掲載媒体を特定する
市場には、たくさんの雑誌媒体が流通しています。
特許でいえば『パテント』や『知財ぷりずむ』、『A.I.P.P.I』などが代表でしょう。

何かについて調べるとき、欲しいキーワードをタイトルに含む記事なら、雑誌記事検索で取得できます。
でも、タイトルが全然違うものだと、見つけることができません。
こういう場合、媒体を特定してバックナンバーの目次をあたるほうが早いことがあります。

ただし、欲しい情報が掲載された雑誌は、媒体名にその語が入っているとはかぎらないため、何らかの方法で媒体を絞り込む必要があります。

同じく特許の例でいえば、『機械設計』や『情報管理』など、およそ特許など想像できないような媒体に、有意な情報が含まれていることが多々あるためです。

こういうときの媒体特定テクニックです。
米国特許法」を例にします。

国立国会図書館サーチの簡易検索で、「米国特許法」を検索します。
現時点で、346件ヒットします。

左のサイドバーに下のような分類が出ますので、「記事・論文」をクリックして絞り込みます

  本 (124件)
  記事・論文 (200件)
  レファレンス情報 (1件)
  デジタル資料 (114件)
  立法情報 (7件)

これで、200件になりました。
検索結果は、デフォルトで「適合度順」になります。

これを「雑誌名」に変更します。

※国会図書館サーチは、検索結果の絞り込みの有無で、この並べ替えの項目が変わります。
下の画像の左が簡易検索直後の何も絞り込みをしていないときの選択肢、右が「記事・論文」だけに絞り込んだあとの選択肢です。


雑誌名で並べ替えると、当然、「同じ雑誌がまとまる」ことになります。
「米国特許法」の検索でいえば、約40誌がヒットしています。

『A.I.P.P.I. 』『発明』『 パテント』『知財ぷりずむ』『特許研究』『知財研フォーラム』『知財管理』あたりは当然として、『JMC journal』『 Pharm stage』といった横文字タイトル、『情報管理』や『バイオサイエンスとインダストリー 』など、媒体名からは米国特許法を想像できないものも。

このリストを追っていけば、傾向がわかります。

1冊しか出てこない雑誌は何かで特集記事を組むなどしただけ、何冊も出ている雑誌は、比較的そのテーマについて扱うことが多いという区別がつくのです。


なお、200冊程度なら20件ずつ表示して順に見ていっても大したことはありませんが、多すぎるときは発行年で絞り込むと良いでしょう。

たとえば「特許法」というキーワードで検索すると、「記事・論文」で絞っても2000件以上あるのですが、発行年ごとの数は
2016 (56件)、2015 (68件)、2014 (66件)、2013 (64件)、2012 (96件)、2011 (86件)、2010 (76件)
という具合です。

媒体によって、週刊、隔週刊、月刊、季刊の別はあっても、前年以前の年を2~3年も追えばスポットの特集以外は傾向を把握できます。

あるいは、特徴語で絞る方法もあります。

「米国特許法」の例でいうと、「日米ホットライン」「海外情報」「米国特許法271条」「米国特許判例紹介」「米国特許法改正の動き」など、左のサイドバーに特徴語が出ていますから、これを使います。

上の例は「特許」の切り口からですが、技術系の専門雑誌でも同じテクニックは使えます。
翻訳者なら、定期購読する雑誌を決めるために使うというのも、ひとつでしょう。

媒体を特定できさえすれば、あとはたいてい各媒体のウェブサイトにバックナンバー一覧が出ていますから、そういうものを参考にすると良いと思います。

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