なんでスライドギター? ジョージ・ハリスン | 音楽でよろこびの風を

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こんにちは。

平成の語り部 いしはらとしひろです。


僕はギター弾き。

その中でも『スライドギター』という、やや特殊な奏法で弾くのが大好きです。


ご存じない方のために書くと。

通常ギターは、右手にピックを持って、または直接指で、弦をはじき

左手の指で押弦して、音程をつくり音を出す、そういう楽器です。

スライドギターというのは、左手の小指か薬指に

ガラスか金属製の筒のようなもの=ボトルネックといいます を

はめて、その筒でもって、弦の上を滑らせるのです。

そうすると普通に押さえるのとはまったく違った、

きゅーん、とか きゅいーんといった、感じの音が出ます。

また押さえた時と比べると、テンションがかからない分、

音色も相当に甘い音になります。

ハワイアンの、きゅ~んというあの甘い音、

あれはスライドで出しているのです。


そんな、ちょっと変わったギターの弾き方が好きなのです。


先にあげた、ハワイアンやブルーズ、カントリーミュージックなどで

比較的、よく使われる奏法です。


スライドギターの名手、たくさんいます。

ライ・クーダー ローウェル・ジョージ デュアン・オールマン エリック・クラプトン...

挙げだしたら、名前だけでも大変な数に。


でも、その中で一人だけと言われたら、

僕はジョージ・ハリスンを挙げます。

そう、あのビートルズのジョージです。


え、ビートルズ、ってそんなにスライドギター使っていたっけ?

と思いますよね。

ビートルズではほとんど使っていないのです。

というか、ビートルズが終わる寸前くらいに

ジョージはスライドに興味を持ったらしいのです。

有名曲でスライド奏法が使われているのは

『サムシング』くらいでしょうか?


彼のスライド奏法が確立するのはビートルズ解散後

ソロになってからです。


ジョージはギターに関して、いわゆるテクニシャンではありません。

ものすごく上手いわけではない。

でも、最高に味のある、切ないギターを弾くのです。

そして色っぽい。

ギンギラのマリリン・モンロー的色気ではなく

もっとそこはかとない色気なのです。

チェックのワンピースの似合うような、

ちょっといなたい、でもわりと清楚な子が

チラッと垣間見せる色気と言うか。


音色がまたいいんですよ、ジョージは。

つやっぽいなぁ。


多分テクニシャンではない分、フレージングの歌心とか、

音色とかにはものすごく気を使っていたのだろうなぁ。

派手ではないけれど、心を打つギター、なのです。


数ある名演の中からたった一つ選べ、と言われたら。

1995年に発表された『再結成・ビートルズ』のシングル

「フリー・アズ・ア・バード」です。

この曲は、ジョン・レノンの残されたデモテープのヴォーカルを元に

残りのメンバーが演奏を後からかぶせた、ある意味、いんちきなCDなのですが、

これがよいのです。


はっきり言って、楽曲としてはそこそこのでき。

よい曲ではあるけれど、ビートルズとしてのよい曲ならば、

これ以上のものは腐るほどあります。

でも、ジョージのスライドギターが素晴しいのです。

イントロの「バンバン」というリンゴのスネアに続いて出て来る

ギューン、というジョージのスライドで、既に涙腺はゆるみ、

間奏のスライドソロで、号泣、ということに相成りました、私・いしはらとしひろ。

それくらい、素晴しいギターソロです。

なんと言うか、人生のすべてを知り尽くしたようなソロ。

ギターソロで泣いた、なんてのも、このソロが初めてかも。


それまでも、ジョージは大好きでしたが

これを聴いて、僕の中で永遠の存在になりました。


そのジョージも亡くなって早や8年。

ジョージの域に届く、なんてまだまだ遠いけれど、

目標の方でもあります。


久々横浜出現!

10月30日(金) 横浜六角橋

LA FIESTA(ラ・フィエスタ)~JAZZ DINING
横浜市神奈川区六角橋2-14-3 SSビル1F

東横線白楽駅より 徒歩5分
TEL & FAX 045-491-3977
http://www.lafiesta-jazz.jp/

19::00 開演

出演 いしはらとしひろ 町豪太 

いしはらは1番手です!


いしはらの曲 iTunesでダウンロード できます


いしはらとしひろ HP

http://www.sagaminokaze.com/ishihara-top.htm