音楽流通に革命を

相模の風レコード 代表 いしはらとしひろが綴る、『メジャー崩壊後』の音楽流通ビジネスやレコーディングのあれこれ


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チャック・ベリーの話の続きです。

ちょっとレコーディングからは離れますが。


音楽というのは常に進化し変化しています。

50年前にはなかったけど、今はこういう曲調やサウンド普通だよな、なんてものは山ほどある。

少しずつ進み少しずつ変化するからわかりづらいけれど、

こういうところも当然のことながら、進化しているのです。

例えば、タイムマシンで昔に帰ることが出来て、50年代末の時点でジェームス・ブラウンに

「あなたは10年後には1コードで、リズムを複雑化した音楽に乗っかって、

ひたすらシャウトしていますよ」と言ったとしても「はぁ??」という感じだと思う。

途中の経過を一切すっ飛ばしてそういわれたって、理解できないからです。


チャック・ベリーに話を戻すと。

彼の場合は、いわゆるブルーズマン、としての濃度はさほど濃くなかった。

もっと「ポップな感覚」を持っていたのです。

ラテンや、エキゾチックな音楽などの影響も、かなり濃く受けているように思う。

ポップなブルーズ感+白人的な感覚の融合、プラス ラテン&エキゾチック感覚。

すごい乱暴なまとめ方だけれど、これがチャック・ベリーの音楽の肝。

そして、それは1950年代半ばにおいては、最新型のポップスでもあったのです。


また、ギタリストとしても「ブルーズギタリスト」としては、さほどでもなかった。

デビュー当時の同じレコード会社のマディ・ウォーターズなどと比べたら

あきらかに差があったと思います。

多分本人もそれは自覚していたと思うのです。

「いわゆるブルーズスタイルだと、オレよりすごいやつは山ほどいるし、

そこで頭角を現すのは並大抵ではない」なんてことだって、頭の隅で考えていたかもしれません。

もちろん、計算ずくで彼がロックンロールを生み出したわけではないでしょう。

発生はもっと自然だったはず。

でも最初にあのスタイルを生み出した時に、これだ、というのは思ったはずです。

ブルーズに似ているけれど、他の誰でもない彼独自のギタースタイル。


チャックのブルーズギターとしては「軽い」ノリ。

ブルーズギタリストとして「いけてなかった」からこそ、生み出せたスタイル。

でも、それが一番生きるのが「チャック・ベリーのロックンロール」


彼の曲作りやギターリフは「チャック・ベリースタイル」と呼ばれ

語り継がれて、弾きつがれ、多くのフォロワーを生むようになります。

なぜか?

コピーしやすくて、しかも自分で弾けると、おお、カッコイイ、と思えるようなものだったから。

ちょっとエラソーな言い方をすると「スタイルを共有しやすかった」から。

そしてチャック・ベリー本人の偉大さはもちろんなのだけれど、

彼を超えてスタイルが一人歩きするところまで行く。

チャック・ベリーの名は知らなくても「ジョニーB・グッド」は知っている。

あのギタースタイルを自分のオリジナル曲に応用する、などということが当たり前になってくる。

フォロワーが一人二人のうちは「パクリかも?」なんていわれていても、

ある一定数を超える支持者、追随者がいると、それは「スタイル」に昇華するのです。


自分の奏法や曲調が「スタイル」にまで発展する。

すばらしいですよね。

そんなことが起きたら、ものすごくハッピーだろうなぁ。


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前々回、チャック・ベリーのことを書いて、あらためて聴きなおしてみました。

特にデビューヒットとなった「メイベリーン」。


チャック・ベリーの声って、あまり黒っぽくない。

ギターのリズム感とかも、もろ黒人、という感じが薄い。

このギターがアコースティックギターのきれいなカッティングだったら、

元気のいいカントリーソングに聴こえるだろう。

この曲のロックンロール性を演出している要素の8割くらいは

やはりエレキギターだよな、という気がする。

しかもナチュラルディストーション。歪んでます。


歪み、という後のロックギターを決定付けるような要素が早くも出てきているのだ。

歪み、というのは読んで字の如く。

きれいな音でないのは確か。要するに汚い音だ。


でも、この頃から「汚い音だけどかっこいい」

「この曲をよりよく表現するには、これくらいダーティでないと」という感覚を

チャック・ベリーもレコードをリリースした側も、持っていたに違いないのだ。

1950年代という時代を考えると、かなり今に近い、というか飛び抜けた感覚だと思う。


エレキギターが生まれた最初は、アコースティックギターの音をきれいに電気的に拡大しよう

という意図で作られたと思うのだけど、意図せざる使われ方で発展して言ったその過程も

きちんと調べて書いたら面白いものになりそうだなぁ。


エレキ・ギター=チャック・ベリー=歪んだ音=ロックンロール

面白いつながりが見えてきた気がするなぁ。



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昨日の話とも繋がるような、派生するようなそんな話。

20世紀のはじめ、ニューオーリンズジャズの原型、というのが出来上がってきたわけですが

その状況を助けるものとして「軍楽隊が楽器を安く大量に放出していた」ということがあったそうです。


そらそうだよなぁ、トランペットだってトロンボーンだって、今だっていい値段するじゃないですか。

当時だって例えばもらえる給料と比べて、という相対的な価格で考えたら、

例えば月給の半分、とかしていたはず。そんなものぽんぽん買えるわけないものね。


で、そういう状況が、ニューオーリンズのミュージシャン達に楽器を潤沢にもたらし、

しかも軍楽隊、というところからもお分かりのように、マーチのビートの黒人的解釈

という部分もあったわけです、初期のニューオーリンズジャズは。


ニューオーリンズに軍楽隊がなかったら、ああはならなかったかもしれないわけですね。


もちろん音楽を作る要素は一つじゃない。無数だ、と言ってもいいかもしれないけれど、

でも、分かりやすい表面に浮かぶものと、言ってしまうと実もふたもないけれど

でも、重要な影響を及ぼしているものと。


音楽はいろいろなものを反映しているのだなぁ。

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ポップミュージック=商業音楽の発達の歴史は、イコール音楽・音響機材の発展の歴史でもあります。

それはもうエジソンの蓄音機の発明までさかのぼれてしまうのかも知れないけれど。


エレクトリックギター。

電気ギター。

この楽器がなかったら、ロックという音楽は生まれていなかったろう。

エレキギター特有のドライブ感、歪んだ音の快感。

そういうものと、「ロックンロールの魅力」は、かなり直接的に繋がっている。


ロックンロールの始祖の一人、チャック・ベリーの音楽。

彼が手にすることが出来たのが、アコースティックギターのみだったら。

で、アコギで演奏している曲は「ジョニー・B・グッド」や「スウィート・シックスティーン」だとしたら。

多分、スピード感のある、ちょっとブルーズ風味もある、ちょっと変わったカントリーということで

片付けられてしまうのではないのだろうか?

詞も曲も優れているから、ヒットはしただろうけれど、後にジャンルの代名詞となるような、

そんな動きにはならなかったのではないだろうか?


エレキギターが象徴している何か、をおそらく一番最初に「ポップミュージックの表舞台」に

引っ張り出したのがチャック・ベリーだと想う。


もちろんポップソングでチャック・ベリー以前にだって、エレクトリック・ギターは使われていた。

ジャズマンだって使っていたし、マディ・ウォーターズを初めとするブルーズマン達だって、

1940年代後半からブルーズをエレキで弾いて、歪んだ音でビョンビョンやっていた。

ブルーズの破壊度だって、それで随分と増したはずだ。


でもね。



とうところで、次回に続く。





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