”君の膵臓をたべたい”

 

主人公の山内桜良が、余命を宣告され

「私は、あと数年で死んじゃう。それを受け止めて、

病気と一緒に生きる為に書く」その日記”共病文庫”

を偶然手にしてしまったクラスメイトの男の子との物語。

 

知ってしまったクラスメイトを自分の残された時間に

巻き込んでいく。

 

”闘病”って言ってしまうと、生活の中心に病気がある

イメージがするけど、”共病”にすると自分の日常は

以前と同じようにある。ただ病が加わっただけ、

こんなに違う。

 

「君は、きっとただ一人、私に真実と日常を

与えてくれる人なんじゃないかな。

お医者さんは、真実だけしか与えてくれない。

家族は、私の発言一つ一つに過剰反応して、

日常を取り繕うのに必死になってる。

友達もきっと、知ったらそうなると思う。

君だけは真実を知りながら、私と日常をやってくれてるから、

私は君と遊ぶのが楽しいよ」

 

楽しい時間を過ごしながらも、時々おびえる

心中が描かれていて 胸が一杯になる

10代の桜良の言動なのに

心を揺さぶられる

 

そして「嘘でしょう」と

つぶやいてしまうほどの結末