本の紹介「防共回廊」 | 広島市議会議員 さだの和広のブログ『敬天愛人』

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みなさんこんにちは。さだの和広です。この町が好きだから!ほっておけない!
いっしょにこの町の将来のことを考えていきませんか。
西区選出。現在3期目。自民党広島市西区第五支部長。

先日の視察中に、一気に読んだ本です。



帝国陸軍 知られざる地政学戦略

見果てぬ「防共回廊」 
関岡英之著 祥伝社新書

かつて大日本帝国は、共産主義の拡大を警戒し、ソ連と中国の間に位置する満州、東トルキスタン、チベット、さらにはアフガニスタンまで民族自決、さらにはイスラム教、というつながりで親日国家群として独立させ連携を図り、もってソ連の南下と中ソの連絡を妨げる、という壮大な計画を持っていたという内容です。



ユーラシア大陸におけるアフガニスタンの地政学的価値に注目し、日本からアフガニスタンを経由してドイツを空路でつなぐことで、中国の陸のシルクロード、イギリスの海のシルクロードに対抗する日本の空のシルクロードを確立するというこれまた地球規模の大きな計画を描いていたということも記されています。


現在ロシアがウクライナを侵略し、国防や同盟の重要性が広く認識されるところとなりました。外交も防衛も、同じ国家の安全保障ですので、地球儀を眺めながら構想を練らなくてはなりません。

膨張主義の国家といかに対峙するか、との課題は時を越えて常にどの国であっても向き合わなくてはなりません。

共産主義とイスラム教、中国共産党の統治と民族自決、と言う対立軸に着目し、工作を仕掛けていた日本に対抗して、ソ連、中国共産党、国民党、イギリスまでもが、シルクロードの街で人知れずせめぎ合いをしていた時代もあったのです。

先ほど例示したロシアのウクライナ侵略のみならず、東トルキスタン、チベットなどの人権問題についても、示唆に富む内容です。