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幼児期の運動発達とボール遊び

 

ボール遊びの特徴

ボールを使用した遊びはどの年齢でも好まれる 遊びの一つである。運ぶ、転がす、投げる、捕 る、蹴る、よける、打つ、突くなど工夫次第で子 どもの多様な動きを引き出すことができることか ら幼児期の運動の場面でも頻繁に用いられること が多い。実際の活動場面では発達段階の違いに よって扱いやすいボールや興味や関心を持つボー ルは異なるため子ども達の選択の幅が広がるよう に形、大きさ、重さ、素材は様々で多種多様な ボールが用意されていることが望ましい。

 

 

ボールを使用した動きの段階と遊びのね らい

(1)ボールに慣れる・親しむ

1動作 転がす、追いかける、抱える、拾う、運ぶ。

2ねらい 1)ボールに慣れる中で目と手の協応動作が習

熟する。 2)ボールを追いかけることで、全身の調整力

    を養う。

  3)動いているものに合わせて自分の動きを調

(2)ボールの多様な動きを楽しむ

1動作 転がっているボールをキャッチ、弾んでいる ボールをキャッチ、キャッチボール(投げ る、捕る)

2ねらい 1)ボールを投げる動作から、手と目の協応動

作が養われる。 2)ボールの特性(転がる、弾む等)を経験する。 3)ボールの動きに合わせて運動を調整する。

(3)ボールを操作する感覚を楽しむ

1動作 転がしたボールを蹴る、頭上でボールを放 す、ボールを転がし合う。

2ねらい 1)ボールを蹴る動作から、目と足の協応動作

が養われる。 2)ボールの動きに合わせて自分の動きを調整

する。

(4)動きを組み合わせて操作する

1動作 上に投げたボールをキャッチ、弾ませたボー ルをキャッチ、頭上や股下からボールを渡 す、様々な形でボールを蹴る、目標に向けて ボールを蹴る。

2ねらい 1)多様な組み合わせでボールを操作する力を

養う。 2)ボールを突いてキャッチするなどの連続動

作を習熟させる。

(5)ゲームを楽しむ

1動作 当て逃げゲーム、転がしドッジボール、ドッ ジボール、ドリブルリレー、

  2ねらい

  1)走りながら蹴るなどの運動の組み合わせに

習熟する。 2)友だちの動きを見て自分の動きを調整する。

整する。

 

まとめ

幼児期の運動を考えた場合、運動発達の一般的 な傾向や発達段階における動作のポイントを理解 すると同様に子どもの遊ぶ環境(子どもが安全に 遊ぶ空間の減少、遊ぶ仲間の減少、遊ぶ時間の減 )の変化を少しでも補う為に子どもが多く集ま り、大人の目も行き届く保育所や幼稚園などを有 効活用する工夫が大切である。

また、ボール遊びについては、「5 ボール遊び の特徴」と「6 ボールを使用した動きの段階と 遊びのねらい」を参考に対象となる幼児の興味関 心を把握したうえで展開することが重要になる。

             文・石川 哲也

(中京学院大学短期大学部研究紀要より抜粋)




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運動指導 介護福祉士 坂口定巳