長らく封印してきたエジプト旅。
オマーンに続いて、いやオマーン以上に不愉快なことの多い旅だった。
何がそう不愉快かって・・・( ´艸`)
それは・・・”不幸”だらけだったから
“不幸な”エジプト記の始まり始り~
これまでの”不幸”話はこちら:
1) 出だしは悪くなかった
2) エジプトを舐めるな !
11) イブラハム、いったい何者?
12)He’s good!
13) サンダルウッドの精油がほしい!
16)まさか、カメラまで!?
18) 気を取り直して、考古学博物館見学
19)水タバコで休憩を取る人々
22) やはり、グルだったか!
23) これ、ミント油でしょ?
24)爆発!開き直ったか!
25) つける薬がない
27)サソリに気をつけてね
28)暗闇の砂漠でアイラブユー
29)出発時刻を間違えた
30)助けて!
31)この旅は呪われている
32)水浸しの指定席
33)完全なる、四面楚歌
34)彼は乗客です!えええっ!
35)結婚しよう!
36)不幸は続いた…
39)ファルーカ男の誘い
他にもこんなことが!
第40話:忍び寄る、次の不幸
もちろん、私には選択肢があった。
東岸に戻らずとも、そのまま西岸で降ろしてもらい、予定通り一人で散策しても良かったのだ。
来た時のように、帰りの船を適当に見つけることだってできた。
このタイプの船が、通常東岸と西岸を行き来する渡し船だった(と思う)
ところで、アーメッドはファルーカなどの船を運行する会社の事業主だった。
後でわかることだが、アーメッド社(仮)が運行する船の中には観光船も含まれ、ファルーカで何日間もかけてナイル川を下るという企画も持っていた。
その企画には、自ら添乗するらしく、彼は、「一番楽しい仕事だ」と言った。
当時の私は、「お風呂とか、なし?何日もかけてナイルを下るなら客船の方がいいわ」なんていうことを言ってのけた。
もちろん、「ナイルを下るならファルーカか客船かどっちがいい?」と聞かれたからだが。
今の私なら、
「ファルーカでナイルを下るなんて面白そう!やってみたい!」
と言ったと思う。
それだけの休暇があれば、の話だが・・・(^^;
話を戻そう。
西岸に着く頃アーメッドは言った。
「帰りの船に乗るときは、船頭にアーメッドの友達だと伝えてください。船代はいりません」
ありがたく利用したいと思う気持ちと「タダで乗せて」と言うみたいで気が引けるという気持ちが交錯し、“タダ乗り“はアーメッドと一緒にいるときだけにしようと思った。
そんなちっぽけな理由もあって、東岸に戻ったのだった。
西岸はアーメッドに案内してもらうとして、まずはクソールの街でも歩くとするか!
東岸に戻った私は、再び川沿いの道を歩いた。
途中で“ぼったくられカメラ”に使うための単三乾電池を買ったが、やたら高かったことを覚えている
今思えば、乾電池もぼったくり価格だったのだろう
テイクアウトのサンドイッチを買って、川岸のベンチで食べた。
ハワウシと呼ばれるもので、円形のパン(アエーシ)にスパイスやハーブで味付けられた肉が詰まっていた。
ハワウシ:画像はお借りしてきました
目の前にはナイル川が広がっていた。
そろそろ、ホテルに戻ろう。
ルクソールに着いたばかりの時は、チェックアウトする宿泊客の対応で忙しそうだった。
チェックイン時間もまだまだ先だったので、ホテルに荷物だけ預けて出かけたのだった。
クリスマスシーズンのせいか、ホテルは欧米からの宿泊客の対応に追われていた。
1組のカップルが苦情を言っているのが気になった。
「掃除が十分でない」
と怒っているようだった。
私のチェックインを担当した、フロントの対応も満足のいくものではなかったが、私はチェックインを済ませ、案内された部屋にあがった。
テーブルには山盛りのウェルカムフルーツが置かれていて、私は嬉しくなった。
早速、好物の葡萄を食べた。
この時の私は、幸せな気分でいた。
写真は翌日に撮ったもの。 パイナップルなど食べやすく切られた果物はすでに食べてしまった後だったが、ドライデーツしか見たことも食べたこともなかった私はデーツを写真に残しておこうとカメラに収めたのだった。
次の”不幸”が迫っていることを感じることもなく。
次回へつづく・・・
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