出生前検査 | Way to Anything

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お腹の赤ちゃんは日々すくすく育ち、悪阻も収まってきた妊娠4か月の終盤。
高齢出産の私はひとつ気になっていた。

 

赤ちゃんに染色体異常はないか

 

高齢出産における絶対のデメリットは染色体異常発生率が高くなることである。
1歳上がるだけで、かなり確率が上昇する(と、表を見て私は思った)。

 

結婚する気配などなかった35歳を超えた独身時代、無責任な私は思っていた
『絶対に出生前検査をして異常があれば、産まない』

 

妊娠してから知ったが、出生前検査、というか羊水検査は、妊娠19週から22週で実施できる。19週というと、悪阻が収まってきて、下腹部が膨らみ始める時期である(ということも妊娠してみてわかった。まあ、そんなことだらけなのだが)。

 

妊婦健診の際、羊水検査を実施しているSクリニックを紹介してもらい、旦那様と行ってきた。
その時点では、受けるかはともかくとして、とりあえず検査がどういうものか、ちゃんと医師から説明をききたかった。
(ネットではいろいろは情報が掲載されているが、読めば読むほど混乱する、というのが実際ではないだろうか。事実だろうが、ガセだろうが、すべてが同じように掲載されていて、まるで落とし穴がたくさんある迷宮のようである)

 

医師は物腰柔らかで優しい方だった。
羊水検査の説明をまとめると以下の通り


・先進国で35歳以上の妊婦に羊水検査を義務化していないのは日本だけ
(義務なので、公的に金銭的な補助がある)
・上記の理由の一つとして、羊水検査をできる(正確に言うと羊水採取できる)医師の数が日本には少ない
・日本で35歳以上の妊婦が羊水検査を受ける確率は(その医師の感覚として)10%
・流産の確率は0.3%と言われているが、自分は5000件以上の羊水検査を実施して(検査による)流産をさせたことがない
・取扱件数の多い総合医療センターで流産は0.1%
・染色体の検査をして、異常が見られた場合、出産までの心づもりやいろいろと準備ができる

 

私は最後の説明を聞いて、産まない、という選択をするのはここでは難しいのだな、と思った。
(あるネット情報によると、異常が認められた場合、ほとんどの人が産まない、という選択をする、とも書かれていた)
それなら、高い料金を払って実施するより、出たとこ勝負(産んでからわかる)でもいいのかな
と思った。

 

それに何より、赤ちゃんに染色体異常が認められて、産まない、という選択をした場合
私は、今まで、何のために、この数カ月、頑張ってきたのだろうか、と思った。
(簡単に言ってしまうと、悪阻でしんどかっただけ、なのだが、でも、もの凄くしんどかったので、頑張った、と思ったのだ)

 

そして、今お腹が少し膨らんできて、ささやかだが、ここにいるよ、と自己主張する生命に対して、そんな結果を選択することが、自分にできるだろうか。

 

医師の説明を聞きながら、私は、出生前検査はしない、という風に気持が傾いていた。
日本は公的補助がないので、検査は高額で、自腹であるのも、ためらう理由のひとつではあったし、また、赤ちゃんの推定体重は順調に増加し、これまでの検診でも特に不安なことは言われていなかった。

でも子供の問題は私一人で決めていい問題でもないので、旦那様に確認したところ

 

「(出生前検査)するよね?」

 

は?

 

旦那様は医師の説明をきいて、実施するほうに気持が傾いていたらしい。

羊水検査は妊婦の週数が限定されているうえに、私はすでにその週数に入っていた。
また、そのクリニックでは、羊水検査はは週二日しか実施せず、1日二人まで、となっていた。
そして、大型連休をはさんでいたため、医師から提示された実施可能日は、たまたまキャンセルがでたという、3日後であった。


もちろん平日だし、検査の翌日は絶対安静(会社は休まなければならない。あぁ、また有休が・・・)

結局、説明を受けた日に、検査のための検査(羊水採取可能かどうか)をしてもらい帰宅。

 

当日、検査では羊水20mL(この時期の全量に対して約10%)を採取し、その検体はどうやらアメリカの検査機関に送られたようだった。

結果が分かるまでの10日間、悶々と日々を過ごした・・・

と言いたいところだが、検査当日と翌日に、トリソミーとかダウン症とかについて散々ググってみたぐらいで、あとは結構気楽に過ごしていた。

 

その一番の理由は、これまでの検診で特に問題があって、出生前検査をしたからではなかったからだと思う。いくらググっても、自分の答えなどはでてこないし、旦那様も「結果がでてから考えればいい」みたいに思っているところがあった(確認したわけではないが)。

 

平日の会社帰りに旦那様と待ち合わせて、一緒に結果を聞きに行った。

結果は陰性(染色体異常なし)、性別は先生が修正テープで消して隠されていたが、わかってしまった。それまで、なんとなく男の子だと思っていたのだが(男の子を育ててみたい、という願望もあった)・・・


女の子であった。

なぜか私の周りは直感で思っていた性別と逆の人が多い。

 

ひとまず、安心してみたが、染色体に異常がないからと言って、発生段階でいかなる異常が起こるかまではわからない。

 

ハードル競争のハードルを一つだけクリアした。
そんな気持ちだった。

 

お腹の中の彼女と、私たちには、これから無数のハードルが置かれていて、それをひとつづつクリアしたり、こけたりして、一緒に進まなければならないのだと思った。

 

とりあえず、よかったよ、母はちょっと安心したよ、お腹のなかのおちびちゃん。