妊娠7週目に、某N病院で「分娩する病院を決めるように。そろそろ母子手帳も。」と言われる。
え?まだまだ流産する可能性もあるのに、分娩のこと考えないといけないの?
何より悪阻でしんどいのに、病院を調べたり、なんやかやする体力なんて・・・
(この病院に行くのもしんどかった)
でも、最近は産科の病院が減ってきて、分娩難民になる人もいるとかいないとかのニュースを読んだことある気がして、(首都圏の話かもしれないが)そんなことになる前に手を打たねば、と悪阻でしんどくて、布団の中で横になりながら、先輩や妹に教えてもらった病院をググる日々・・・
検索した個人病院のサイトには
「産婦さまには○○プレゼント」「エステつき」「御祝膳はフランス料理フルコース」など
病院なのか?と疑いたくなるような文言つき。(噂には聞いていたけど)
新しい家族が増えることで断捨離しなくてはならないのに、物なんかいらないし、
病院でエステって(これは出産して思ったが、エステとかマッサージは受けてもいいな)
フランス料理のフルコースっていうのは、ハイヒールに一張羅を着て、背筋をのばしていただくもので(私にとって)、病院のベッドでパジャマ着て食べたって美味しくないわい!
と心の中で文句ばかりを呟いていた。
近所の総合病院を調べたら、なんと産科は個室しかないうえに差額ベッド代が一日16,000円だった。
入院するのは1日ではない。最低5日ぐらいは入院するとして・・・
払えない、そんな贅沢できないわ
(結婚式とハネムーンで思い切り贅沢したので、そういう支出をしたい気分ではなかった)
健康保険から出産一時金として42万円が支払われるので、可能ならこの範囲でおさめたかった。
個人病院は50万円以上、というところが多く(プレゼントとかフランス料理とかいらないから安くしてほしいよ、トホホ)、10万近くアシがでるのか、とこちらも避けたかった。
また里帰り出産(といっても、隣の市だが)したかったので実家から近くで検診に通いやすいところがいいかなあ、という気持ちにもなってきた。
実家の近所に、産科のあるM総合病院があるのだが、数年前母が入院した際に行ったら、幽霊が出そうなほど老朽化していた。
でも、その病院は価格が良心的で、なんといっても実家からタクシーでワンメーターくらいの立地。
検診にも実家からは歩いてだっていける。
もう近いのがイチバン、とM総合病院をググる。
なんと!
M総合病院は全館建て替えが行われた直後らしく、とてもきれいな病室の写真が掲載されていた。しかも、産科は全室個室で差額ベッド代はなし、(特に処置がなければ)出産一時金42万円で収めれるらしい。
もうこれ以上にない理想の病院ではないですか
(唯一の欠点?は、無痛分娩の文言がないことだった。出産後にわかったが、この病院でも無痛分娩は可能らしい。出産に際してリスクのある妊婦さんに、病院側から提案されることがある、ということだった)
あぁ、青い鳥は近くにいたのね
この時点でこの病院の評判とかを検索したりはしていなかったし、そんな気にもならなかった。
両親もこの病院でお世話になったことがあり、そんなに不評な感想もきかなかった。
30年くらい前に友人が入院していた際、病院食がまずいと言っていたが、総合病院なんてそんなものだろう、と思っていた。
産婦の食事の写真がHPに載っていたが、ハンバーグにエビフライ、というお子様ランチ?と突っ込みたくなるものだったが、そんなのはどうでもいい
また産婦には、タンポポコーヒーとおやつがでるらしいが、その写真が一昔前によく見た冷凍のチョコレートケーキ(産婦がクリームを食べていいのか?)だったことなど、かまうものか
(妹には、おやつでるなんていいやん、私のところはそんなのなかった、と言われた)
人生で1週間のご飯くらい、耐えれる、耐えるよ。
(意外と思われるかもしれないが、私は普段の食事に求めるレベルはそんなに高くない。5000円するランチには、サービス含めてうるさいけど)
で、さっそく会社の昼休憩に電話(電話で予約できると思っていた)。
電話してみると、私の出産予定月の部屋はまだ空いていて予約可能だが
予約するには実際に病院に出向いて、診察を受けないといけないらしい。
しかも分娩予約のための診察は平日(土曜日はやっていない)午前中のみ。
また有休が減る・・・
しょ、しょうがない。有休取って、午後は区役所に行って母子手帳を貰うか・・・
(悪阻でしんどいのに、このハードスケジュールをこなせるのか、そっちのほうが心配だった)
体力を考慮して、金曜に実行したが(翌日は土曜で休める)、その前日は妊婦健診を受けていた。
二日連続でエコー。
検診を受けていた某N病院は、値段が高いだけあって、機器も新しいのか、エコーを見せてもらっても、素人の私でもよくわかった。
このM総合病院は機材までは全て新しくなっていないのか、先生が「これが赤ちゃんだよ。よく動いているねえ。」と画像を指し示してくださるのだが、画像が荒く、私にはよくわからなかった。
まあ、いい、そんなことは。
看護婦さんも、医師も、みなさん優しかったです、はい。
無事、分娩病院を予約できました。
あぁ、よかった。