出版:文藝春秋(2017年)
著者:桧山 タミ
★★★★☆☆☆☆☆☆
表現媒体を変える芸術家の意図は様々だが、既に世界観が確立済みの60代で彫刻を始めたシャガールにとって、立体作品は絵画表現からの延長線上に留まった。とはいえ、相変わらず伸びやかで、アクロバティック。人間と動物の同居、愛の喜びとその浮遊感は石の重量に一部吸収され、翻って重みを増した。側面と背後の仕上げは弱い。
出版:朝日新聞出版(2016年)
著者:内澤 旬子
★★★☆☆☆☆☆☆☆
意思を語る眼差し。
出版:河出書房新社(2015年)
著者:村田 沙耶香
★★★★★★☆☆☆☆
表慶館の美に寄り添った展覧会。elegance。
作品の魅力を最大限に引き出す展示空間に唸る。とりわけ第1室の天目茶碗。幾度も検証を重ねたであろう、絶妙な暗がり。少し加減を間違えれば不安に転じる程に低い明度、人間心理と演出効果を突き詰めた巧みの拘りを見た。
思い返せば全てが厳選された高次元藝術の内、最も心に残ったのはミシェル・ウルトー氏の傘。こんなにも素敵な傘を知らない。
★★★★★★☆☆☆☆
公開:2016年
監督:アリエル・ヴロメン
出演:ケヴィン・コスナー、ゲイリー・オールドマン、トミー・
死んだ人間の記憶を前頭葉に転写させるというSF的設定も、
ケヴィン・コスナーの、極めて暴力的で獣な前段から、
★★★★★★☆☆☆☆
夜9時まで開館の日に訪れた午後5時台で大行列。いつも通り、
近くで立ち止まって見るには余りにも混雑、遠巻きにじっと眺め、
無著像に落涙。ひたすら恰好良い四天王像。
仏像という枠を越えた、凄い彫刻群。
出版:双葉社(2004年)
著者:こうの 史代
★★★★★★☆☆☆☆
意味のあるシュルレアリスム。世界観のある幻想絵画。
画題を言い当てた副題。補足するならば、廃墟的空間だが、
晩年圧倒的。65歳での自死に、