うーん、カテゴリー的に「お仕事」なのか「ブログ」なのか、迷って「お仕事」にしました。

と、今日の話です。

経営者さんの情報提供で、今日の夜、研修というのか、集まりの場というのか、そういった場に参加してきました。

そこには、まず講師として、私が精神保健福祉士の実習先でお世話になった実習指導者さんだったから、参加することにしたのです。

この先生(ご本人は先生と言わないでと言われます)は、本当に話の仕方がうまいのです。

今年の6月末だったか、この先生のお話を聞いてきましたが、今回のことも含めて、主催されている場や意義、そして参加者をきちんと見極めたうえで、ご自分の体験等含めてお話をされるのです。

講師というテクニックに惚れ惚れしてしまいました。

 

で、本題は、事例検討会ですので、寸劇による事例から、あらかじめグループ分けされた各テーブルにてグループワークを行います。

(で、この時点では事例の追加により計2回グループワークがあるということは知らなかった)

で、グループのメンバー構成は、弁護士、就労系スタッフ2人、行政の相談支援センター職員2名、障がい者など当事者とかかわりのある方1名の計6名でした。

行政系職員2人の話を聞いていて、正直「?!」って思ったのです。

確かに、その時点では当事者としての情報が少ない状態にて「この当事者が相談しに来たらあなたならどうする?」というグループワークでしたので、この行政系職員2人の意見もわからなくはないのです。

が、当事者の情報がはっきりつかみきれないのに、そんなに支援や施策をバンバン出してもらっても、当事者はかえってひるんじゃうのでは?と。

そのあとに、当事者と係を持ったことのある方が話された内容のほうがよっぽど当事者の相談にふさわしいと感じて、皆さんの話を聞いていました。

で、あえて私は自分から話すことをしないでぢたのですが、ご指名されたので、思わず突っ込んでしまいました。

「まず私なら、この方のお話を聞くという、ここが大切ではと思います。今の寸劇とホワイトボードからの情報だけじゃ、はっきり言って何もわからないのに、いろんな制度の話をされても、もし私がこの当事者本人ならもう話をしたいという気持ちにはなれずに、かえってひるみます。確かにそういった制度は必要だとは思いますが、この人が今何を一番望んでいるのか話を聞いてみないと。それに家族とか周りの環境も全然わからないし。とにかく私なら、この方のお話を聞いて、本当に本人が就労を望んでいるのか(今回のテーマとして、精神障害と就労でしたので)、そこじゃない部分があるのか、誰がこの人のキーパーソンとなるのかなどとにかく情報を集めないことには話にならないように感じます。」

そこで1回目が終了。

で、新たな情報が、ホワイトボード上に追加、寸劇での当事者役の方がこの追加の部分など含めて寸劇風に話してくれました。

そこで2回目のグループワークとして「この人の今後は?」みたいな課題でした。

結構情報が詰まっていたので、就労に向けてどう本人と向き合うかなどを話しました。

そこでひっかったのは、仕事を辞めたことや、引きこもりの経験、短期就労の経験しかないことと、本人は自分の病識や障害というものを受け入れてができていて仕事についても考えているということですすが、いったいどのように生活しているのか?とグループ内で疑問がわきました。

グループ内での話を聞き、私の意見としては「生活を支えることとともに(特に金銭面)、本人の就労意識についての具体的なことを聞きながらそちらの方面にもという、同時進行で見ていく必要があるのではないか」と提案しました。

しかし、やはり、生活ベースをある程度整え、そこで就労のほうに向かうことを考えるほうがいいのかなとも。

 

で、最後に講師に来ていた先生が、司会進行の方からマイクを向けられて話されたことが、ものすごく過去の受けた実習のフィードバックとなりました。

そこには、当事者の発した内容から本質をきちんとつかんだうえで、いろんな選択肢を当事者に与え、本人に選ばせるということでした。

そこには、選択肢の一つ一つにメリットでデメリットを本人が理解しやすいように語り掛けるような、伴走者のような言葉の発し方にて、本人にアプローチし、最終的に本人に決定権を与える、まさに、これが自己決定の極み!!と言えるものに感じました。

今、自己決定というものをすごく言われていますが、いろいろとあり漠然としていて、しかもこういった福祉的なことその他社会資源の情報を知らない人に「自己決定」なんてありえないのです。

だって、私がその一人でしたから。

こうして、いくつかの社会資源を情報として教えてあげる、かつ、その情報にはメリットとデメリット両者がある。

そのなかで、本人が気に入ったものを選ぶ、これこそ「自己決定」だと思います。

さて、先ほどの1回目のグループワークでの行政の2人が、いかにこの「自己決定」の本質を知らないかをこの講師の話にて、ちゃんと気づいてくれたのでしょうかねぇと。

そして会が終わり、司会者が、よかったらこの場を機に名刺交換などされたり、情報交換をされるとよいかといい、この行政2人は、グループ内で私だけ名刺を渡しませんでした。

まぁ、もらうつもりもありませんし、おそらく私がこの2人をつつけば、渡せなかった言い訳をしてその場しのぎをするでしょう。

行政なんてそんなものです(そんなことのない職員さんもいますよ、たくさん)。

だって、実際に行政にいたときは、この2人のように守りしかできなかったから。

 

と、なんやかんやと書きましたが、昔行政にいたころの知り合いにも出会いましたし、今お世話になっているところの縁で知っている方々等もお見えでしたし、まったく私とは縁遠い方の名刺をいただくこともできましたし。

つながること、そこから始まるのだなと改めて思う一日でした。

また、縁というものは大切だと思いました。

何より、講師の先生が、私が実習中に経験させていただいた内容の本質が、今日この場にてようやくわかったというのか理解しいろんな経験とのつながりが見えてきました。

 

今年の目標はとにかく「つながること!」。

自分の知っている分野に限らず、まったくの他職種、年齢性差、その他もろもろ、まったくこだわらずにつながることを意識し、そこから自分が何を取り入れるか選択し、来年につなげるという1年間を過ごすことを目標としてきました。

なんとなく、今年はその目標が達成できそうです。