きょう7月6日は「ピアノの日」ということで、
僕は本職アコーディオン奏者なんですけど、
ピアノと僕について書いてみようと思います。


4歳より10歳まで、近所の「和田音楽教室」でクラシックピアノを学ぶ。大好きだった「メンデルスゾーン 無言歌集 ベニスのゴンドラの唄」以外、何を弾いたのか、全く記憶にない。先生は優しかった。ピアノを弾かないで遊んでもらった時間も長かったんだろうな、と思う。

高校時代、深夜TVで筋肉少女帯・三柴江戸蔵(三柴理)氏のプレイを目の当たりにし、ピアノってカッコいい!と衝撃的に目覚める。影響されて、スターリンのレコードに合わせてピアノを弾いたり。近所迷惑。

東京音大入学.....前の説明会。そこで僕は「誰か、此処で何かやってみないか?」と言われ、率先してピアノを弾いたらしい。
とは、最近現場で再会した作曲家・沢田完氏による証言。戦場のメリークリスマスを弾いた?とのことだが、本人の記憶はおぼろげ。

東京音大入学後、早稲田大学スイング&ジャズクラブでピアノを弾き始める。好きになったジャズピアニストは、セロニアス・モンク、ハービー・ハンコック。

ジャズ・ピアニスト宮前幸弘氏に師事。先生宅のレッスンで思い切り足踏みしながらピアノを弾き、下の階から苦情。すみません。

音大で、故・羽田健太郎先生に「君、ジャズピアノやってるの?コレ使えるよ!」と、親指+小指でユニゾン&人差指中指薬指でクラスター、なオクターブ奏法を教わり、無謀にも実践し、見事に指を痛める。達人以外には危険な奏法。

音大では「副科クラシックピアノ」が必修。期末の演奏試験で楽譜の後半をセットし忘れ、途中から即興演奏になってしまった。なぜか単位をもらえた。

20代の頃は制作の現場で、自作曲で自らピアノを弾いたことも多かったはず。なのだが数えるほどしか思い出せない。逆に頼まれてもいないのに始めたばかりのアコーディオンを持っていって自分で弾いたり、、、こっちは鮮明に覚えている。

のちに縁あって本格的にアコーディオン奏者を志し、ピアノは完全に「自分で弾くもの」ではなくなった。が、パリでのダニエル・コラン師宅でのレッスンは毎回、ピアノで練習曲を弾いてからアコーディオンを持つ流れ。やっぱり全ての音楽家にとってピアノは大切なんだな。

小西康陽さんから「アコーディオンのニュアンスでハモンドオルガンを弾けませんか?」と連絡をいただき、ピチカート・ワン「東京の街に雪が降る日、ふたりの恋は終わった feat.ミズノマリ」にハモンドオルガンで参加。おそらく生涯唯一のオルガニストとしてのクレジット。久々に横向きの鍵盤と真摯に向かい合った.......

2019年、自身7枚目のソロアルバム「Island Tour」のレコーディングで、はじめて自らの作品で4曲のピアノソロ曲を収録。ピアニストとしてでなく、旅人として、ピアノを奏でるというコンセプトで。

2020年、奇跡的なキャスティングにより?
NHK朝ドラ「エール」第64話ほかに
ピアニストとして出演。
テレビでピアノを弾いたのは人生初めて。
テレビで僕の弾いたピアノが流れたのは
おそらく約四半世紀ぶり。

稀に僕がピアノを弾く場合、スタインウェイを弾かせていただくことが圧倒的に多いような気がする。僕が弾くと最高級のスタインウェイが、学校の音楽室のピアノのように響くような気がする今日この頃。ピアノって本当に奥が深い楽器!





....「僕」と「ピアノ」の直接の接点は
突発的な出来事が多いのですが😊
音楽家人生を通じてほぼ毎日続いているのが
素敵なピアニストの方との共演。
それに日々臨んでいく上でも、
ピアノとの一期一会を
大切に大切に、
これからも歩んでいきたいと思います❣️

来年からも
ピアノの日は
ピアノを弾こうー!!!