2010年10月24日(日)
リピート山中さん
食事の後はコンサートがありました!
なんとワインまでよばれました。
あまりのことにもうびっくりしました。
ストーブの傍を陣取って、わくわくして鑑賞しました!
金髪の男の人がギターでリピート山中さん、
マンドリン?のかたはタッキーさんだそうです。
リピート山中さんは神戸のかたで、7年前から山登りを始められ、山に魅せられたそうです。
巧みな話術と大変よいお声に酔いしれました。
私の一番好きな曲はズバリ「♪ヨーデル食べ放題」!!
え~え~!聴いたことある~!噺家の人の歌やろ~?このかたの歌やったんや。
夫は「初めて聴いたわ~」と微笑んでいました。
翌日富山の妹宅でひと節披露すると「ああ、知っとる知っとる!」と妹は笑っていました。
「ヨーデル食べ放題」は今年の我が家の最大のヒット曲となりました。
下山時、そして帰りの車の中で二人して何回も何回も唄いました!
雨、そして日曜日の夜。
こじんまりとして、親しみの湧く、とてもあたたかいコンサートとなりました。
次に心に残った歌は「加藤文太郎の歌」でした。
「週刊ふるさと百名山№7槍ヶ岳」に「単独行の加藤文太郎」の記事が載っていました。
その本には昭和11年、加藤が雪の北鎌尾根に消えたことが簡単に書いてありました。
そこには加藤文太郎は「地元神戸の六甲山脈で山と出会う」と書いてあったので
分太郎は神戸の人かと思っとったら、
リピートさんの歌詞で浜坂の出身だということがわかりました。
神戸のサラリーマン文太郎。神戸で働いていたのか。
本、全然違うやん。浜坂は兵庫県やけど空の色、人の気性は山陰地方やろう。
(テレビドラマ「夢千代日記」が好きな人にはわかりますよね。)
わたしたち夫婦も日本海の産。加藤文太郎にとても親しみを感じます。
「♪山の男は漁師のせがれ・・・」
漁師のせがれだったとは!夫も漁師のせがれやわ。
この時点で加藤文太郎にすごく親近感が沸きました。
「♪干した小魚ポケットに入れ・・・」
ああっ、本当に浜の子や・・・なんでまた山にのめりこんだんだろう??
(加藤文太郎に興味を持った私はこののち新田次郎さんの「孤高の人」を読んでしまいました。
その奇怪で魅力的な人生と山行にあきれるやら感心するやらしました。)
ところでリピートさんはあの立派なギターを運び上げたんですね~涸沢まで!!
すごいわ~。
さて、リピートさんがなんで涸沢で歌っていらっしゃったかというと、
この涸沢ヒュッテの「会長」さんの小林さんというかたの前で
小林さんの作詩による「涸沢のうた」を披露したかったからそうです。
でも小林さんは今は山を降りていてヒュッテにはいらっしゃらなかったのでした。
外は強く雨が降っていました。
でも歌ってすごいですね。
落ち込みがちな気持ちがだんだんあたたかくなりました。
大きな涸沢の紅葉を写した大きなパネルがあって、それはリピートさんの唄ととても合っていました。
そして「♪雪よ街よ」のあの「俺たちゃ街には住めないからに~」の唄を皆で歌いました。
山やなああ~と感激しました。
そして「♪それぞれの味」!
ちょっと前のサッポロビールのCMの曲でした。
「♪サッポロ黒ラベル~」のフレーズが面白くて面白くて。
リピートさんは「この部分だけでもおぼえて帰ってください~」とおっしゃっていました。
すごい笑いました~。
アンコールは「なごり雪」でした。
イルカさんの唄で大ヒットした有名な曲ですが、
リピートさんは伊勢正三さんの「なごり雪」が好きです、とおっしゃっていました。
そして「22才の別れ」・・・
わたしは若くてフォークソングがよくわからないのですが・・・。
夫は帰りの車の中で
「フォークっていうのは大学生が貧乏やった時代の歌や。どれもこれも暗いやろう」
宴会でたまに歌う人おるけどぜんぜん盛り上がらんげんぞ~、と説明してくらはりました。
ヒュッテの支配人のかた(小林老人の孫さんか息子さんでしょうか?)が
「リピートさん、ここらでぜひ明るい曲を」
とお願いすると、リピートさんは「わかりました・・・では」
♪あなたはもう忘れたかしら~
「神田川」や!!
どこが明るいげん~??皆で大笑いしました。
このフォークソングなら私も合唱に参加することができました。うれしかったです!
最後の曲は「なんとなく幸せ」という曲やったかな、
笑いに包まれて楽しく楽しく山小屋のコンサートの幕が閉じたのでした。
楽しかった~すごく楽しかった~。
もううれしくてうれしくて!
外のすごい嵐を忘れそうでした、不安な気持ちが吹き飛ぶような楽しさでした!
安曇野のワインもおいしくいただいて、コンサートとともに酔いしれて、
なんかもう言葉にできない楽しい楽しい山のつどいでした。
下山後は何回も何回も思い出し、夫にしつこく「リピート山中さん面白かったねえ」
と何度も何度も耳こすりをしたのでした。
リピートさん、たっきーさん、山小屋のスタッフのみなさま、ありがとうございました!!
(つづく)