高野山、再び(5) | (続)ワタシ、サビてます。

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個人の日々の”よしなしごと”を、ただ綴っています。

高野山備忘録の続き、「奥之院」編。
 

13年前、「恵光院」さんに泊まった際、奥之院ナイトツアーに参加したが(過去記事2:今は事前申し込み制の有料ツアー)、その時の記憶を頼りに、にぃさんに、あれこれ説明しながら奥之院を歩く。

 

(”三途の川”の上に掛かる手水橋(中の橋)、向こう側は”あの世”)

 


奥之院は、弘法大師空海が「弥勒菩薩が下生するまで、衆生救済し続ける」と誓って禅定(永遠の瞑想)に入り=今もなお人々のために祈り続けているという聖域。


はて、弥勒菩薩とは? ”お釈迦様の入滅後、約56億7千万年後に悟りを拓き、人間界に下生し、皆を救う、云わばお釈迦様の後継者”とされるが、仏教に関して無知な私には、ある種のシュールな伝説としか受け止めようがない。

 

(五輪塔:上から空、風、火、水、地)

 

歴史上の有力武将、有名人などの霊廟、供養塔、墓所が多くあり、彼ら(とその一族の)の信仰の篤さというか、高野山への”憧れ”を感じる。ちなみに宿泊した「恵光院」さんは、明智光秀の菩提寺とのこと。

 

 

光秀の五輪塔は、何度替えてもヒビが入るという。同じく奥之院に墓所がある織田信長の恨みが強いのか?実際に「水」の石にヒビが入っていた。

 

(姿見の井戸)

 

これも誰かが言い出した伝説で、井戸を覗き、自分の姿が見えなかったら、3年後にはこの世にいないらしい。覗いた水面に姿ありし我々は、一応3年は生きていられそう。

 

高野山宿坊協会では、有料の音声ガイド機の貸出サービスもあり、音声ガイドの各所には標識が建っている。奥之院もガイドの対象地域。

 

(化粧地蔵)

 

このお地蔵さんに化粧をすると、美しくなれるのだとか?ガイド標識など経っていなかたので、誰かが作った伝説かな?

 

(水向け地蔵)

 

この地蔵群の背後には「寒中水行」が行われる玉川が流れている。水向け地蔵は、先祖供養に水向塔婆を奉納し、水を”手向ける”べきところ。ご利益を頂くために、水掛け祈願するところではない。

さて、高野山は、13年前と比べ、圧倒的に海外旅行者の割合が多くなっている。奥之院ですれ違う人の会話言語から、ヨーロッパの人が多いようにも思う。一人、カップル、家族と、構成も様々。

私が宿泊した恵光院さんでは、宿泊客の約8割が外国の方。以前から英語を話す僧侶、スタッフの方がおり、今回はチェックイン時に部屋に案内してくださった方は、坊主頭の外国人の方だった。かえって日本人の我々の方が外国人か?と感じる(笑)。

備忘録は、まだまだ続く。