「炭水化物50~65%」という『危険な常識』 | ただジイの独り言(旧:人事コンサルタントのブログ)

「炭水化物50~65%」という『危険な常識』

糖尿病専門クリニックに通っていた頃、栄養士から言われたのは「バランスの良い食事をしてください」という言葉でした。具体的に聞いてみると厚生労働省の『食事摂取基準(2020年版)』を根拠に、次のような比率が示されたのです。

 炭水化物:50~65%
 たんぱく質:15~20%
 脂質:20~30%


一見、もっともらしく聞こえるこの数字。しかし炭水化物を65%にすると、栄養素の重量で7割近くを炭水化物が占める計算になります。糖尿病患者にとってはもちろん、健康な人にとっても「過剰」と言わざるを得ません。



それでもなお「標準的な食事」として指導が続けられているのは、実におかしな話です。なぜなら、この比率は糖尿病患者を対象とした医学的研究に基づいたものではなく、健康な人の食事調査から導かれただけだからです。つまり糖尿病治療に適した根拠はどこにもないのです。

しかも、その調査が行われた時代は今とは生活環境が大きく異なります。人々はもっと体を動かし、炭水化物をエネルギー源として消費していました。しかし現代は活動量が減っています。それにもかかわらず「炭水化物50~65%」がいまだに金科玉条のように扱われている現実は、疑問を通り越して危険ですらあります。

糖尿病がこれほどまでに増加している背景には、こうした「時代遅れの基準」を盲信し、患者に押し付けてきた専門家や制度の責任もあるのではないでしょうか。

私は「炭水化物50~65%」こそ、糖尿病治療における最大の落とし穴だと思います。