労働条件の不利益変更 | 人事コンサルタントのブログ
2010年05月18日

労働条件の不利益変更

テーマ:06 人事管理
 労働条件の不利益変更の仕方を教えてください。

● 労働条件の基本
1.労働契約も「契約」ですから、契約の主要部分である賃金などの労働条件を変更するには、原則として、使用者・労働者双方の同意が必要です。
 したがって、労働者の同意のない一方的変更は無効です。

2.現実には、多くの会社では就業規則で労働条件を定めており、その場合は使用者が就業規則を変更することで、個々の労働者の同意を得ないで労働条件を変更することが可能です。
 しかし、その場合でも労働者に不利益な就業規則の変更(労働条件の切り下げ)は、それが合理的なものでない限り労働者を拘束しません。

 ということは、合理的な理由があれば不利益変更ができるということです。

3.なお、賃金等の労働条件は、法令・労働協約・就業規則・労働契約などで定められますが、その効力は、効力の強いほうから労働協約、就業規則、労働契約の順になります。
 たとえば、労働協約に違反する就業規則や労働契約は、その部分が無効となります。また、就業規則に違反する労働契約はその部分に限り無効となります。

● 不利益変更の合理的理由
 賃金、退職金など労働者にとって重要な権利、労働条件に関し実質的な不利益を及ぼす就業規則の作成又は変更については、「そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容できるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合」において、その効力を生ずるものというべきである、と判例で示しています。(最高裁:大曲市農協事件、第四銀行事件など)

1. 労働者が被る不利益の程度
2. 使用者側の変更の必要性の内容・程度
3. 変更後の就業規則の内容自体の相当性
4. 代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況
5. 労働組合等との交渉の経緯,他の労働組合又は他の従業員の対応
6. 同種事項に関する我が国社会における一般的状況等
  
 の諸事情を考慮して,合理性判断をすべきであるとしています。

 要するに,合理的であるかどうかは,就業規則変更の必要性と労働者の受ける不利益を比較考量してケースバイケースで判断すべきということです。

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