● 自立した人間 | 人事コンサルタントのブログ

● 自立した人間

 自立している人間は「自己責任」を自覚しているが、他者依存人間は「自己責任」を知っていても責任が取れない。最後は他人の責任になるように自分を説得してしまう。


 他者依存人間は「~~させられている」「~~しなくてはいけない」などの表現をよく使う。自立人間は「自分が~~している」ということを自覚している。他者依存人間が「~~させられている」と錯覚していることは、実は、その指示や命令に対して最後は自分が判断して(それがよいと思って)受け入れ、自分がしているのである


 まず、そこに気づくことが自立人間になる第一歩である。即ち、自分の行動はすべて最終的には自分の判断、自分の意思であるということである。


 そして、もう一つ大事なことは、その行動を選択する能力を上げるということであろう
 現実にはいろいろな働きかけがある。無言のプレッシャーもある。それに対してどのように反応するか、どのような反応を選択するかという能力を磨くことが必要である。


 例えば、長時間のサービス残業を求める色々な働きかけ(直接的、間接的)に対して、どのような反応するか。その場の雰囲気に負けて、それを受け入れ、悔しい思いをするか、それを拒否して、冷たい目で見られるか、一旦自分が受け入れておきながら、後で訴えるか、機転の効いた対応をして、何の問題もなく仕事をするか。(そもそもそのような会社にいること自体、自己責任なのだが)


 世の中には、自分にとって不都合な働きかけが結構ある。それに対して、どう反応するか、どのような反応を選択するか、これが自立人間に求められる。目先の心地よさだけでなく、短期的・長期的、個人的・全体的によく考えて、自分の人生観に照らし合わせて、自分にとって正しい選択を行う能力が必要である。


 この能力は、自分の選択した行動の結果については、すべて自己責任であるということを自覚することで、高めることができる。もちろん、病気やケガ、その他の理由で「選択の自由」が制限されている場合は、その分「自己責任」も制限されるであろう。