No ○○, No Life ブログネタ:No ○○, No Life 参加中


"No Kitty, No Life"

こねこのいない人生なんて・・・

子猫はちょっとしたところに、人生のところどころに、落っこちている。
抱きしめて帰っては、泣く泣くもとのところに置きにいったり、
鞄に隠して連れ帰って、こっそり一緒に寝て押しつぶしたり、
内緒で公園で飼って、雨のあと濡れた骸に涙したり、
雨の晩にすがりつかれて、助けたつもりが慰められたり、

子猫はちょっとしたところに、人生のところどころに、落っこちている。

いつでも小さな子猫は、どんな子供より小さくて、守られているころから、守るべき小さきもので・・・
子供は、慈しむことをまねび、難しさに泣き、持て余す別れを経験し、そのたびに慰められる。



こねこのいない人生なんて・・・

成熟した命は、伴侶を求め、仔猫の到来を切望する。
仔猫の到来は、喜びとともにくる。
いいや、時には戸惑いや、不安とともにくる。
そして否応なくその柔らかい小さな体に振り回されていく。

子猫を夢見て、子猫を切望して、子猫に振り回されて、子猫を失って、それが・・・おんなのこの生涯のだいたい全部だ。

子猫を夢見て、子猫を切望して、子猫を切望して、子猫を切望する思いに振り回されて、子猫を忘れようとして、子猫をあきらめようとして、子猫をあきらめて、そんな女の子の生涯もある。

その隙間に、さまざまな思い出が織り込まれて、一つ一つの個性的で豊かな人生をこしらえあげるのだ。


あたしは、子猫を抱くことのなかった、これからも抱くことのない、鯖トラの猫だ。
隙間にはドライブや漢方薬やしばとらやさまざまの「おもいで」がある。


しばとらと、鼻と鼻を寄せて来し方を振り返ると、

"No Kitty, No Life"


しばとらはちいさないのちに恋い焦がれてきた。