この日は地元の花火大会だった。
子どもたちは、それぞれ友人と出かけてしまったので
旦那と2人で出かけた。
ハイバックチェアを2脚と、缶ビールと少しのおつまみが入ったクーラーバックを持って歩く旦那の少し後ろをついて行く。
今まで当たり前のように隣を歩いていたけれど、無意識に距離を置いて歩く自分に気づいた。
気持ちの距離が、こうして目に見える形で現れるのだな~と。
花火を見ながら、弁護士から手紙が来たことと、その内容を告げた。
そうか、と言ったまましばらく無言の時間が続いて
旦那「ちぃちゃんが、したいようにしたらいいとは思うけど、
俺の考えね?
ちぃちゃんは、俺とあの人から慰謝料をもらえる立場だよね?
例えばだけど、慰謝料をもらってキリを付けるというか・・・
それも選択肢の1つだと思うんだよね?」
私「それって、慰謝料もらって、離婚もせず、婚約者先生に話すこともせず、終わりにしろってこと?」
旦那「そうじゃなくて。婚約者先生に話すのはいいと思う。
俺は絶対人に騙されない自信があったけど、あっさり信じてしまった。
それくらい自分を不憫に見せるのが上手な人だ。
だから、婚約者先生のためにも、事実は知らせてあげた方がいいと思う。
結婚してからじゃ間に合わないこともあるから。」
私「で?」
旦那「今回の事、軽く考えてるわけじゃないよ?
ちぃちゃんが、この間凄いことになって(大会の日の体調不良のこと)
改めて自分のしたことの重大さを感じた。
ただ、離婚っていうのは・・・」
私「離婚がなに?」
旦那「実際さ、今まで不倫関係にある同僚、たくさん見て来たし、ちぃちゃんも見てきたよね?
でさ、その人たちが離婚したかって言ったら、俺の知る限り離婚に至った人がいないんだよね。」
私「あ~。不倫は離婚するほどのことじゃないだろってこと?」
旦那「そうじゃなくて。たとえば、今までの生活に不満があって、尚且つ不倫もあって、とかならわかるんだけど・・・
もし不倫だけが離婚したい理由なら、それは俺も頑張りたいっていうか。
1回、チャンスをもらいたいって思うんだよね。
子ども達の言葉を聞いてっていうのももちろんあるけど、俺はさ、やっぱりちぃちゃんと一緒にいたいって思うから。」
一言で言うと
初めての不倫くらいで、離婚離婚騒ぐな、ってことですね
立派な離婚理由だと思いますけど
私「あなたのことは後回しだから。
いまは婚約者先生に、いつ話すかタイミングを見てる段階。
彼女への対応が終わるまで、離婚問題には手を付けられない。
すでにキャパオーバーなんだから」
とりあえず、旦那の本心はわかった。
と~っても不倫を軽く考えていることだけはわかった。
旦那「すげぇ蚊がいるな。」
足をメチャクチャ刺されて、かきまくる旦那。
少々の流血も
旦那「ちぃちゃんは平気なんだ?なんか俺ばっか刺されてる」
そりゃそうでしょうよ。
私、虫よけスプレーしてきたも~ん
あなたに内緒で